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ひとり+ヒトリ
きっと最初から弱かった。
涙で碧く染まった
両手の甲
見るたびに
造り上げる一人世界。
いつになっても一人ぼっちは寂しいまま。
這いずり回る希望
煩わしくて
「消えてくれ」
叫ぶのに
知らんふりの引きこもり。
聞く気はサラサラないようだ。
「虚しい期待になるのが怖い」
思い切り手を伸ばせないのは、多分そういうこと。
転んでしまったら立ち上がれない。
カメのように。
だ・か・ら?
「至極当然です」と言わんばかりに
ヘラヘラ笑いながら今日も生きる。
極力真面目な●は言います。
「バカタレ。ちゃんと生きろよ」
きっとみんな弱かった。
アカイロの液体が
体の真ん中からドクドクと泣く音は
君を抱きしめたとき
初めて聞いた。
泣きながら笑う二人世界。
いつになっても
一人ぼっちは寂しいまま。
寂しがりやで弱い僕だから
あなたを愛すこと、できたのかな。