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アオイロ
胸につたう、冷たいアオの水。
鳴き続ける心は
いつも何かを求めて手を伸ばす。
月が
音もなく零す碧い涙のように、無類の美しさに憧れて
キレイなものをこの手で作り出そうとした。
いつだって同じ。
繰り返す。
出来上がるは、小汚い作品ばかり。
―どうしろってんだ。
声にすらならぬ、この叫びはいつまでも鳴き続ける。
泣いているわけじゃない。慰めないで。
脳裏を横切る、
幼き天使がくしゃりと笑った。
その白い羽は
どんなにソラを焦がれても、もう、飛べないのに。
穢れてしまったのよ、私。戻れない、
戻らない……………