空虚なる一歩
名もなき世界にて──
戦は大地だけでなく、魂までも引き裂き、
疫病は死の影のように身を潜め、
飢えは希望の骨を静かにかじり続ける。
そんな地で、十二歳の少年が、ただ一人、歩いている。
信じていたすべては灰となり、
祈るべき神はもういない。
手を取ってくれる者も、道を示してくれる者もいない。
残っているのは、崩れ果てた残骸と、
一歩進むごとに重くなる問いの残響だけだ。
──なぜ、生き延びなければならないのか?
戦は大地だけでなく、魂までも引き裂き、
疫病は死の影のように身を潜め、
飢えは希望の骨を静かにかじり続ける。
そんな地で、十二歳の少年が、ただ一人、歩いている。
信じていたすべては灰となり、
祈るべき神はもういない。
手を取ってくれる者も、道を示してくれる者もいない。
残っているのは、崩れ果てた残骸と、
一歩進むごとに重くなる問いの残響だけだ。
──なぜ、生き延びなければならないのか?
灰の空の少年
2025/06/06 17:40