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プロローグ
ーピーマンで目覚める、そう言うことは正しい。そう考えながら、近くにいる人に思わず怒鳴ってしまう。
「なんでピーマンなのよっ。わたくしは、ピーマンが嫌いだって言ったでしょ!」
「もっ、申し訳ございません。」
「はやく、人肉を用意なさい。そうそたら、許してさしあげますわ。」
「わっ、わきゃりました。すぐに用意しちぇきます。」
この人、最後に舌を噛んだわね。涙を浮かべながら慌てて走って行く彼女の様子を見ながら考えた。
(なんで、私はそんなに怒ったんだろう。)
落ち着け、わたくし。呪文のように唱えていると、ピーマンを持ってきた彼女が帰ってきた。
「アシュリーナ様、人肉をご用意しました。」
声をかけられたから、見ると洋服が血で染まっている。思わず私は声をかけた。
「服が真っ赤じゃないの。」