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メガネ勇者  作者: 氷雨 蒼
1章 召喚
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閑話 王国の報告

—キャンベル王国•王室—


コンコン

「入ってよいぞ」

「失礼します」

王様が居る部屋に入ってきたのは、執事のアルベルトだ。


「ミラ様と逃げた勇者の向かった先が分かったので報告します」

「どこに行った?」

「コリンにいました。それでコリンの中での報告もあります」

王様は、コリンと聞いて少し考える顔をした。

「コリンの中の報告はなんだ」

「はい、モンスターの大群がコリンに攻めてきたようです。しかし、モンスターの大群は冒険者達によって壊滅したとの事です」

「それは何よりだ」

さすが、冒険者達だ。と感心しているような顔をしている。

「はい、ですがその中にミラ様と勇者がいたそうです。しかも、大群のボスを倒したそうです」

「なにーーー!」

驚いた顔をした。

王様はある計画の為に動いている為、あまり驚かないのだが珍しく驚いてくれた。

「すまん、驚きすぎた。それでその後はどうなった?」

「それが•••魔力が尽きたらしく倒れてしまったようです」

「そうか」

また何かを考える顔をした。自分の子供の事になるとよく考える癖があるから、親バカなのだろう。


「報告はそれだけか?」

「いえ、王国内での報告が残ってるます」

「聞こう」

「まず、首輪をかけ洗脳した勇者様達ですが順調に力をつけてきています」

「それは何よりだ」

洗脳した勇者様達が力をつければ、王国の戦力になる。この事を考えればこれは良い報告だ。

「次に悪い報告です。先週から王国の経済が悪くなりつつあります」

「やはりか」

王様は気づいていたかのような答えをした。

「気づいていましたか、流石です」

「原因はやはり、あの実験のせいか?」

「おそらくそうかと」

あの実験とは、ある計画の一つの実験だ。実験が中々成功せず、副産物として環境破壊が起こり作物等が枯れてしまっている事だ。


「どうすれば、成功するのだ?」

「勇者の力を使えば良いのではないでしょうか?勇者の力を使えば、成功するかもしれません。これは一種の賭けです」

「賭けか。賭けに乗るしかないか。よし、勇者の力を使おう」

「では、そのように手配します」


その後、いくつかの報告をした。


「報告は以上です」

「うむ、ならばさがってよい」

「はっ!」

アルベルトは王室を出た。

出たのを確認して自分も立ち窓側に行った。

「ミラ、お前の周りにはこれから様々な事が起こる。それを自覚して再び我の前に来い」

王が何を企み実行しているかはわからない。もしかしたら、誰かの為に実行しているのかもしれない。

これで1章を終わりです。次回から2章です。

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