表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/24

システムが、ヤル気を出した場合

 タイトル通り、『システムがヤル気』を出します!

 システムが『仕事をしない』が売りの本作、システムが動くとこうなります!

 推定身長2m50cm、推定体重100kg近い巨漢を見上げて、この世界で初めての"勝てない!!"という感覚に襲われた。たぶんこの感覚に、間違いはないだろう。

 Aランクの冒険者である、えーっと……ボーケン? 何とかと比べるのが、不遜なくらい漠然とした(・ ・ ・ ・ ・)強さを感じる。


 何者なんだ? この巨漢は!?


「ガールさん、お帰りなさい」


 姉さんはそう言った。"ガールさん"だと!? こんな名前で、男のハズがないよな?

 コツンコツンと踵の音が、入り口から聞こえてくる。裏に(びょう)でも打っているのか! ってくらい、甲高い音が聞こえる。


「やっほー! ネイちゃんも、元気そうでなによりね!」


 意外とハスキーボイスだった!! それでも、その声の中には女性らしさが残っている。


【──こうなったら、"奥の手"を使います!】


 ピコーン♪


【システムのヤル気を確認──超特殊条件(私が動く!)を満たしましたので、スキル【HPスカウター】を入手しました!】


 ──はい?? ちょっとま……。


【貴女? の全てを暴いてやります!!【HPスカウター】発動!!!!】


 俺が止める間もなく、システムはスキルを発動させた。

 俺の左目には、小さなスクリーンが浮かび上がった。少し顔を動かすと、顔の動きにつられて上下左右に動いた。連動性があるらしい。


 姉さんの方を向くと、スクリーンにターゲット(・ ・ ・ ・ ・)サイト(・ ・ ・)が現れ、数字が動き出した。これってアレじゃねえ? ドラ○ンボー○で出てきた測定器。


『【ネイ】HP34049』


 測定が終わったらしく、数値が表れた。"34049"この数字が高いのか、低いのかは分からない。あと、新発見をした。姉さんの名前は、『ネイ』だった。通りでニュアンスの違いがあったわけだ──。


【なるほど! 34049──この数値が、彼女の手強さの現れです!】


 ──納得しているところ悪いんだが、俺には高いのか、低いのか分かんないのだぜ??


一般人(・ ・ ・)は高くても、4桁には届きません】


 姉さんは一般人ではないと……。──納得しそうになった。


 何気無しにガールさんの方を向いた。スカウターの数値が一気に上がり、数字は4桁に止まらず、5桁を突破しようとした!!


 その瞬間、スクリーンは爆発した!!


 チュ、ドォォォォォォォォォン!!!!


 四散したスクリーンが、眼球に刺さった!! イッテェェェェェェェェ!!!!


 ゴロゴロと、床の上を転がる。周囲にいた人たちには、何が起きてこうなったのかは分からないだろう。

 どれくらいの時間転がっていたのかは分からないが、全体的に服が埃と砂で汚れていた。結構転がっていたことは分かるんだが──。


【特殊条件を満たしました。【ヤル気スキル】LV2のスキルを解放します】


 ────はい????


 システムではない、何時の声に俺は淡白な反応しかできなかった。それよりも、聞き捨てならないことを言っていた!


 ──"特殊条件"だと……


【スキル〈変態()変態(同類)恥る(呼ぶ)〉が、解放されました!】


 ──な、なんだとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!


 俺は、心の中で大声で叫んだ! ちなみに現在の姿は、地面に両膝をつけ、両手でYの字状態で頭を掴んでいる。


 ──もちろん、顔は天を見上げている!


 血涙が流れ出すのでは? と思ってしまうくらい、俺は絶叫した! ──心の中で。



 ──Side:ガール─────────


 今回も、高難易度の依頼を終えて、拠点の街に戻ってきた。毎度のことながら、私に相応しいボーイを見つけることが出来ない!

 私自身が、ランクAの最高峰に近い冒険者である以上、お見合いなんかは多い。


 ──でも、見つからないの!


 別に高望みしいている訳じゃない! 私の全てを(・ ・ ・)受け止め(・ ・ ・ ・)てくれたらいい!

 ……可能なら、ズビシィ! っと突っ込んでくれたら最高ね!


 ギルドの扉を開いたとき、ビビビ……っと来たわ!

 これは男乙(オトメ)の直感よ! 間違いないわ!


 ──最初の印象が、1番大切よ!


「ガールさん、お帰りなさい」


 タイミングよく、ネイちゃんが声をかけてくれたわ!


「やっほー! ネイちゃんも、元気そうでなによりね!」


 最初はやっぱり、元気よく挨拶する姿からよね!


 目の前のボーイったら──私をチラ見したあと、ネイちゃんを見るなんて! 私を焦らしているの!?

 そのあと、ボーイったら私をじっと見るの! 3秒くらい?


「め、目が━━━━━━━━━━━━!!!!」


 いきなり叫んだら、床を転がるの! ゴロゴロ~って。

 もう! ボーイったら、焦らすのが得意ね! 襲って良いかしら?

 私は昂るハートを押さえられなかった!


 ボーイの姿勢が変わった。両膝をついて『(こんな)』形をしている。誘うポーズかしら?


 ─────────────────


 あまりものショックに固まっている俺。どうしたら、こんな酷いスキルが開眼するんだ!?


 ──しかし、システムの無情すぎる攻撃は留まるところを知らなかった!


固有能力(ユニークスキル) 【ヤル気セット】の第2条件の全項目の解放を確認しました。

【ヤル気セット】はLV3に上がり、新たな項目が出現しました】


 ──うおおぉぉぉぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!


 次いで俺は、orzのポーズをギルド内で(・ ・ ・ ・ ・)とってしまう。これでもう、変態の仲間入りだ!?


 ──違うっての!!!!


 俺は恐怖に駆られながらも、ステータスを……特にスキル部分を確認した。



 ────────────────────


 アス

 LV12

 HP:644

 MP:174


 力:164

 体:158

 速:344

 魔:58


 ユニークスキル

【ヤル気セット】LV3

 システム鑑定 LV3

 ヤル気 LV3

 ヤってやるぜ! LV3

 黄金比はボン・キュ・ボン LV3

 逝忠気枡(いただきます) LV3

 黄金率はプニ・ペタ・ストン LV3

 俺のモノは俺のモノ、お前の全ては俺のモノ LV3

 君の屍を越えて行く LV3

 お前の全てで、知らぬものなど無い!! LV3

 ご主人様と一緒 LV3

 HPスカウター LV3

 変態()変態(同類)恥る(呼ぶ) LV3

 ??

 ??

 ??

 ??

 ??


 スキル

 〈異種族交配〉LV3 (3/30)

 〈肉体美〉LV3 (3/30)

 〈剣技〉LV2 (18/20)

 〈自慢の上腕筋〉 (1/10)

 〈臭いフェチ〉LV3 (1/30)

 〈負け犬の逃げ足〉LV3 (1/30)

 〈酒盛・泡盛〉LV2 (10/20)

 〈酔いどれ兎の千鳥足〉LV2 (10/20)


 アーツ『飛刃』『強撃』『酔拳?』『尻尾をふる』


 ──────────────


 ──酷い! 酷すぎるよ!! ヘルプミー!!


 心の中で嘆きながら、幽鬼のようにフラりと立ち上がる。


【この瞬間を、待ってました!! 【HPスカウター】発動!!!!】


 またしても、俺の左目の前に先ほどのディスプレイが現れた!

 体は「ビクン!!」と、拒絶反応を示す。


【さあ! ガール(ヤツ)を見るのです!!】


 嫌なので、放置したかったが、システムがとても五月蝿い! 諦めて、ガールを視界に入れると──。


【9万……15万……20万……まだ、上がるのですか!? 24万……35万──】


 実際、40万近かった。しかし、この"HPスカウター"とは何なんだ??

 そんな事より、早く寝たい──。もう嫌だ。


 しかし、俺の受難はまだまだ序の口であった。

 被害者は案の定、アス君ただ1人でした。

 巨漢男乙の正体は、もう少し後で!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ