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グリーンスカイ  作者: KOBO
プロローグ
4/19

ビースト

ミーレンス大陸 トゥイナ街

A.M.1.20

ビーストは、薬の小瓶を布切れにかけ、首筋にあてた。痛みがすぐに和らいでいく。そして、小瓶をテーブルに置いた。部屋をでると、廊下に立っていたトムという名のビーストの部下が、彼に敬礼した。ビーストは、それには見向きもせずに歩き始める。トムは慌てて彼の後を追いかけた。

「ビースト司令官、聞きたいことがあるのですが」

ビースト。もちろんその名は本名ではない。本当の名前は、とうの昔に捨てた。今では、大陸を支配している独立組織アローのリーダー、ビーストと恐れられている。

「なんだ」ビーストは、振り向かずに答えた。

「今日の臨時集会では、なにを話すおつもりなんですか?」トムは早足で、ビーストについていく。

「なにも考えてないな」ビーストは、しばらく考えたあと、トムに言った。「お前が考えろ」

「私に?はっ。ふざけているのですか」トムは驚いてビーストを見つめた。

「誰もなにもふざけてなどいない。だいたい、今日の臨時集会は、お前がやれと言ったのだろう」

「確かに言いました。ですが、まさか今日やるなどとは思ってもなく...」

トムはこの後もどうでもいい言い訳をべらべらしゃべり続けたが、ビーストはなに一つ聞いていなかった。

いっそこいつの頭をかち割ってやろうか。

ビーストはそう思っていた。


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