ダイアー・ジョンソン
デスミオス島 アミルヤ地区
10月23日 A.M.12.30
ダイアー・アグナルは、驚いて目を覚ました。そして、困惑した表情で自分の体を見つめる。
ひどい悪夢だった。こんなに目覚めの悪い日なんてあるだろうか。
ふと時計を見ると、まだ夜中の12時30分だった。ダイアーはため息をついて立ち上がると、窓辺に近寄り、カーテンを開けた。やはり外はまだ暗く、ちらほらと街灯の明かりが見えるぐらいだった。ダイアーは窓辺を離れ、バスルームに向かった。
さっきから、なんだか気分が悪い。悪夢のせいだろうか。それにしても、体が鉛のように重い。
シャツを脱ぐと、案の定、汗でずぶ濡れだった。それを洗濯機に放り込もうとした時、何かに気がついた。よく見ると、首もとから下にかけて、シャツが真っ赤に染まっていた。急いで鏡を見てみると、ダイアーは思わず絶句した。
首筋に黒いあざできて、まるで爪で引っ掻いたような傷跡があったのだ。その後は、まるで首を絞められた跡に似ているのに、ダイアーは気がついた。