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９
「で、広瀬先輩が何か？」
「広瀬碧。あの人、間宮藍太郎とも交流があるらしいんだ」
「……交流？」
それは、友達？
知り合い？
それとも恋び……いや。
広瀬碧の交友関係って、一体どうなってんの？
日向黒と知り合いってだけでもだいぶビックリだったのに。
感心と疑惑の混ざった微妙な心持ちで目を細めていた俺に、委員長はさらりと言った。
「彼、日向黒と幼なじみだって噂もあるし、結構興味深い人だよね」
「…………」
委員長。
今、何て？
「……緑山くん？」
「杉本。悪いけど、もう一回言って」
「彼、日向黒と幼なじみだって噂もあるし、結構興味深い人だよね。あと、僕は杉下」
す、素晴らしい。
一言一句さっきと同じ。
名字を訂正することも忘れないなんて、さすが委員長。
……じゃなくて。
「え、ちょっ、幼なじみっ!? 幼なじみなの？ あの人たち」
「らしいよ」
らしいよって、あんた。
