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暴走BOYS  作者: Bくん
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10


「……また、来ます」



気付けばそんなことを言っていた。


馬鹿か俺。

相手は最強不良だぞ。

それなのに、気に入られてちょっと嬉しい、とか。


ホント馬鹿。


離れていった手を追うように日向を見れば、彼は満足気な瞳をしていた。


やっぱり、右目は綺麗な赤だ。


「そういや名前、訊いてなかったな」


「あ。そー、ですね……」


そりゃそーだ。

元々、名乗る気なんてこれっぽっちもなかったんだから。


日向黒なんかに目をつけられでもしたらヤバイなって、そればっかり考えていた。

でも、まぁ。

危険かも知れない相手と関わってみるのも、たまには悪くない。


「俺は二年の日向黒だ」


知ってます。

散々、日向さんって呼んでるでしょーが。


「お前は?」


「えっと、俺は一年の、みど「クローっ!!」……ん?」



意を決して名乗ろうとしていたところを、突然遮られてしまった。

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