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「本当にやるんすか?」
「嫌か?」
「い、いえやります。やりますとも」
断れる訳無いじゃないか。
条件反射のように無心で何度も頷く。
けれどそんな健気な俺に、日向は追い打ちをかけてきた。
「負けた奴が勝った方の言うことをひとつ聞く。広瀬とはそう決めてる」
「え、マジですか」
何ソレ、挑戦者は勝っても負けても地獄じゃん。
「……ダメか?」
大きな体で、妙にしおらしい声。
それなのに目付きだけが怖い。
だから、断れる訳、無いじゃない。
「全然大丈夫です。それでいきましょう」
どどど、どうしよう。
勝ったらどうしよう。
負けたらどうしよう。
言うことを聞くって一番怖いルールだろ。
裸で校庭走れとか言われたら俺、立ち直れない。




