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銀色の髪に、陶磁器のような白い肌。
そして、紅い瞳。
「―――って、日向黒!?」
「うるせぇ」
"ゴツンッ!!"
「いだぁっ!?」
勢いよく起き上がったところに頭突きを食らい、再び悶絶。
ひ、ひどすぎる……。
だが、この厨二的な容姿に、迷いの無い暴力と非道さ。
間違いなく日向黒だ。
「おい、ちびフード」
「…………?」
「返事は?」
「え? あっ、あい……」
やべぇ。
赤い右目が怖すぎる。
何で方目だけ?
銀髪は地毛なの?
てか俺、ちびフードなんですね。
こんな風に脳内でふざけてはいるが、余裕な訳ではない。
現実逃避中なだけだ。




