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第2部 第15章 壊すべきは障壁か、それとも既定の運命か

 里を覆う霧の中から、鈴を転がすような笑い声が聞こえてきた。


「ふふふ、見事な脱出劇。でも、ここからは私の『夢の檻』の時間よ」


 姿を現したのは、四天王の一人「夢魔」モルガナ。

 露出の多い黒いドレスを纏い、背中には蝙蝠のような翼が生えている。彼女の瞳が怪しく光った瞬間、レオンやガラム、そして使徒であるリナまでもが、ガクンと膝をついて眠りに落ちてしまった。


「レオンさん! リナさん!」


 アルスが駆け寄ろうとするが、モルガナは優雅に空を舞い、指先から紫色の蝶を放つ。


「無駄よ。私の魔法は、心に抱く『理想』や『恐怖』を増幅させて精神を閉じ込める。神の使徒ですら、心の隙間を突かれればおしまい。さあ、あなたたちはどんな幸せな夢を見たいのかしら?」


 ルナは杖を構え、迎撃しようとする。しかし、彼女の視界も次第に歪み始めていた。

 呪いが解けたばかりの彼女の心には、長年抱き続けてきた「自分を認められたい」という渇望と、「アルスに嫌われたくない」という強い不安が渦巻いていた。


「ダメ……意識が……」


 ルナの膝が折れ、彼女もまた深い夢の中へと引きずり込まれていく。

 モルガナは勝利を確信し、唯一立っているアルスを見下ろした。


「さあ、最後はあなたよ。幸運に守られた無力な少年。あなたの夢は、どんなにか弱くて愛らしいのかしら……」

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