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玉ねぎ苗の育苗悲喜こもごも

作者: 暇庭宅男
掲載日:2025/10/19

昨日エッセイでも書いた、年代ものの砕土ミキサーを、たっぷり2時間使ってベトベトの粘土質の土を粉砕し約100kgの苗用培土を作成した。粘り気のある土の塊をミキサーで砕き、サラサラにする。そこに玉ねぎの種をまいて水をやり、育てると11月末に玉ねぎ苗となるのだが、やはりこうやって面倒くさい思いをした苗のほうが適当に作ったそれより根っこが強い。


親戚中の玉ねぎ育苗を我が家で全て担っている関係で、どの苗がほしいとか、この苗はないの?と問い合わせは毎年ある。


大概は収穫後一番長く貯蔵がきく、ネオアースという品種の苗を所望される事が多い。

ネオアースは風通しが良いところに置くとほぼ一年腐らないし、使いやすいし玉が大きく、辛味も強いのでネズミに食われにくい。

貯蔵野菜としての実力は大変に高く、家計的にも助かるのである。


ほかにも甘みがより強く新玉ねぎとして食べられる白いやわらかい玉ねぎを頼まれることもある。また、新品種がコケてもリカバリーの効く泉州玉ねぎという古くから伝わる玉ねぎは私の判断で保険代わりに蒔く。収量が安定するからだ。親戚から育て方ミスったなどと報告があれば欲しいだけくれてやれる。かと思えばサラダ用の赤玉ねぎがいいとか言われたり……ニーズは色々だ。以前さつまいものエッセイでも書いたが品種による特性は本当にたくさんあり、今これを書いている最中も新しい品種の開発は行われている。あんまりたくさん品種の要望増えねえといいなあとか、怠惰な考えが幾度となく脳裏をかすめた。


砕土ミキサーを回し終えるとセルトレーという製氷皿に形の似た道具を出す。今回144マスタイプのセルトレーを26枚使用。まず土を入れ、内16枚は貯蔵用のネオアース、1枚赤玉ねぎ、1枚サラダ玉ねぎ、貯蔵用玉ねぎとして中堅程度の貯蔵性と、タマネギの病気への耐性が強いO.P黄という品種を3枚、泉州黄玉ねぎを5枚蒔いた。種子が小さいので結構気を使う。さらに上から土で覆う。そうしたら日陰に移してジョウロで優しく水をやる。これでひとまずオーケー。芽が出たら敷地内で一番暖かい南東のコンクリートの上において成長を促す。肥料はやらないのだが、毎年肥料を使って苗を作る人より株がでかくなってしまう。どういうことなんだよ説明してくれよバンバン肥やしやったろって毎年言われるの嫌なんだけど俺。


にしても。近年の猛暑が8月を超えて9月に食い込んでくるせいでたくさんの苗を育てるのは本当に難しくなった。

当然だが暑い中種を蒔いてもどうせ暑さで全滅し蒔き直しになる。ならばと播種期を後ろへずらしたのだがこれはこれで積雪の前に育てきる必要がありそれはそれで気が急く。あとは正味、お天道様のご機嫌次第でどっちにも転ぶ。最後は神頼みなのは百姓の世界ではよくあることだ。頼むぞお天道様、頼むぞ玉ねぎの神様。来年もカレーに迷いなく玉ねぎをガンガンにブチ込んで何の心配もないようにうちの苗……だけでなく、みんなの苗がうまくいくよう計らってくれ。うまいカレー奢るからさ。

秋はいろんな仕事があるが、その一つを文章として書いたもの。書いていて播種は書きやすいかなと思った。稲刈りを納得できる形で書くのが最終目標。

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