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第一部・第一章 再会

幼い頃の誓いから数年――

王国第一王女リシェルと、近衛騎士となったカティアは再び巡り会う。

玉座の上に立つリシェルと、剣を捧げて跪くカティア。

互いに懐かしさと喜びを胸に抱きながらも、表には「姫と騎士」としての立場しか出せない。

再会の瞬間、心の奥で燃える想いを隠したまま、二人は再び「守る者」と「守られる者」として歩み始める。

――だが、その誓いは再び試されようとしていた。

王城の回廊を渡る風が、薄紅のカーテンを揺らしていた。

春の訪れを告げる花の香りが漂う中、近衛騎士団の列が整然と歩を進める。


その列の中に、一人の少女がいた。

艶やかな銀髪を後ろで束ね、鋭い青の瞳を持つ騎士――カティア・リオン。

十数年前、王女を守ると誓った幼子は、今や王国最年少にして近衛の誉れと呼ばれる存在になっていた。


扉が開かれる。

その先に現れたのは、純白のドレスをまとった姫君。

王国第一王女、リシェル・アルヴェイン。

黄金の髪は陽光を受けてきらめき、その瞳には威厳と気品、そして柔らかな微笑みが宿っていた。

大広間の空気が一瞬で張りつめる。誰もがひれ伏す中、リシェルは静かに玉座へと歩みを進める。


――そして。

視線が交わった。

幼い日、互いの命を結びつけた誓いの記憶。

リシェルの心臓は跳ね、カティアの胸の奥に眠っていた想いがざわめいた。

「久しいな、カティア」

玉座の上から告げられる声は、王女としての威厳を纏っていた。

だがその奥に、抑えきれない喜びと懐かしさが隠れているのを、カティアは確かに感じた。

「……お久しゅうございます、姫。再び、この剣をもってあなたをお護りできること……騎士として、光栄の至りにございます」

跪き、剣を捧げるカティア。

忠誠の言葉を述べながら、その胸にあるのはただ一つ――愛しているという叫び。

だがそれを決して口にすることはない。


姫と騎士。

幼き日の誓いは、再びここから始まる。

しかし二人を待ち受けるのは、過酷な運命と揺るぎない葛藤であった。

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