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# 俺、彼女いたんだぜって言いたかっただけなんだ。なんでこんな事になっちゃうの?


ファッと浮かんだんで書いてみました。

宜しくお願い致します。


 「ゴメンね〜っ、真実の愛に気づいたの。」


ここは通っている高校近くのファミレス。

テーブル挟んで俺の真向かいに座るのは

ブラウンセミロングヘアーのタレ目の少女。

狭間 奈美子(はざま なみこ)がか〜る〜く言い放った。


そして俺から見て斜め右前のテーブル席で

学生服をダラしなく着崩し、コーラを飲んで

いるチャラい金髪男が立ち上がり、奈美子の

隣にドスンと座り肩を抱く。


「えっ、誰その人?」


俺はビックリして奈美子に聞くと金髪男が

代わりに答えた。


「オレは奈美子の彼氏だぜ!」


そう言って、金髪男は奈美子の手前に

置いてあるオレンジジュースを手に取り

イッキ飲み。


「ゴクっ、ゴクっ、プッハーゲフ〜ゥィー

 ゴッソぉさん、んじゃバイバイ〜!」


金髪男は俺にゲップを吹きかけ、ニチャっと

俺を見下すように笑い、奈美子に言う。

イヤイヤ、女の子の前でゲップしちゃダメだろ!


「オレのマンション行こうぜ!」


「タクヤんち、見晴らし良いから大好き!」


「大好きなのはアレもだろ?!」


「も〜タクヤのH!」


金髪男と奈美子は立ち上がり、イチャイチャ

しながら店を出ていく。


こうして交際期間三日の俺こと但馬 守(たじま まもる)

狭間奈美子の恋人関係は幕を閉じたのであった。



「だから言ったじゃん、騙されてるって。」


凛とした涼やかな声に続いて、んだんだと

田舎のお百姓さんポイ相槌が聞こえる。


後ろを見るとソコにいたのは

双子の幼馴染、姉の朱砂明(すさめい)と弟の真吾(しんご)


「騙されてるって分かっててOKしたんだよ。」


生まれて17年が彼女いない歴の俺。

嘘告だと分かっていてもOKしたのは理由が

あるのだ!


「手すら握らせて貰えず、放課後、飯を奢ら

 されて三日で別れたとしても、三日間は

 俺には彼女がいたと言う事実ができた!」


俺には昔、彼女がオッタンじゃーと

言う事ができる、そう二人に伝えると。


「あああっ…あふぉの子が目の前におるぞ!」


真吾は泣きながら大笑いしやがる。


「ノーカン、ノーカンそんなの認めない!」


プンプンと怒りながら俺を睨みつける明。


「お前らみたいに顔面偏差値…もとい

 人間偏差値のバカ高けぇ奴に俺の気持ちは

 分かんねぇよ。」


幼馴染(こいつら)双子だけど一卵性じゃあない。

だから顔は似てないけど、美男美女なんだ。

明は艶艶しい黒髪ロングストレートヘアーで

キリッとした柳眉にパッチリ二重の大きな瞳。

まつ毛なげぇンだよな。


スッと通った鼻筋にぷっくら桜色の唇。

コレがプルプル艶っとしてンだよな。

自己主張激しい胸部にギュッと

締まったウエスト。

身長164センチ、大きからず小さからず。

成績優秀で毎回毎回1位のお利口さんで

2位は真吾なんだよ。


真吾は身長180センチの細マッチョで

スポーツ万能のナイスガイってな感じ。

たまに部活の助っ人などしてやがる。

ツラもIKEMENだぁ。

この幼馴染達は事あるごとに告白されちょる。

でも全員撃沈してンだよ。

オマケにこいつら、姓名がカッコいい。

朱砂だ朱砂、某かの主人公みたいだぜ。

俺、但馬なっ…普通だよな。


「ノーカン、ノーカンって明が言ってる

 時点で気がつけよ…ふぅ。」


 「真吾、余計な事言わない!」

 

真っ赤になって真吾を叱りつける明。


 「ハイ、ハイ、分かりました。」


  「ハイは一回!」


  「ハイ!」


ニヤニヤしながら返事する真吾。


何いってんだ幼馴染(こいつら)


ふとテーブルを見ると伝票が2枚ある…

タクヤの奴…自分の支払いも俺に押し付け

やがった。

ちゃかりしてやがんな、まぁ良い。

俺は昔は彼女がいたと言う実績を手に

入れたからな。


「ンじゃ、ボチボチ帰っかぁ。」


俺がそう言って席を立つと私達も帰ると

言って明と真吾も席を立つ。


「あんなぁ、毎回毎回俺のデート時に側に

 いるのはなんでなん?」


素朴な疑問を聞いてみたら、


「守にプライベートタイムなんてねぇからっ!」


力強く言い放つ真吾。


「そうだ、そうだ。」


手をブンブン振って真吾を応援する明。


「小学生かよ…。」


とりあえずお会計して店をでる。


右手を真吾、左手を明に挟まれて歩く俺。


IKEMEN、モブ、美少女、真ん中に挟ま

れると精神的にキツイ。

きっとすれ違う人達も、IKEMENと

美少女の間に何故、モブがいると疑問に思っ

ているだろう。


「守、声出てんぞ。」


呆れたように笑う真吾。


「び、美少女は良いけど守はモブじゃないよ。

 どっ、きぁあ!?」


道行く人たちが一斉に倒れ伏す。

俺達も倒れ伏す。

揺れたんだ、一瞬だけ…地面じゃなくて空間が。

俺は直ぐに立ち上がり周りを見渡すと

マジか、アッチコッチで車の事故がおきている。


「うわぁ~逃げろぉー。」


「きゃあぁ。」


悲鳴のした方を振り向くと、130センチ位の

ガリガリに痩せた緑の子供みたいな奴がいる。

いるいる沢山いやがるぞ!?

棍棒と尖った石を武器に人々に襲いかかっ

ているぞ。


「ゴブリン?」


どう見ても、ハイファンタジー小説に出てく

る魔物代表のゴブリンだよ!


「立て、逃げるぞ!」


未だに座り込んでいる明と真吾に声をかける。

真吾は立ち上がったが、明が立とうとしない。

眼前の出来事に理解が追いつかなくて、現実

逃避してやがる。


「明っ、手を出せ!」


俺の声に不思議そうな顔をして、手を差し

出す(めい)

俺はグッと握り締めて明を引っ張り立たせる。


「行くぞ、走れ!」


 10月1日 午後5時23分


この日、俺達の日常は終わりを迎えた。



あ〜やっちまった。 

でもやるしか無い。 

宜しくお願い致します。

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