静かな青空
みんな輝いているね。
抉じ開けられる夢のよう。
小さな手をかざしたら、優しい影は時を巻き戻す。
いずれ訪れる結末を先回りさせるよう。
締め付けられる眠りの予告編のよう。
大きな手で塞いだら、優しい静けさに取り乱す。
ただ、忘れていた命の在処。
ただ、思い出した知らない命。
繋がっているみたいで寂しいような。
震える手を隠したら、優しい世界は血を撒き散らす。
引き離された手は、焼けた鎖で繋がれる。
引き裂かれた手紙は、濡れた針で紡がれる。
冷たい手を逸らしたら、優しい家に伝言は閉じ籠る。
静かな青空、嘘をつきたくなる青い空。
いつかは止まれ、優しい思い出。
いつかは語れ、静かな青空。
空箱と宝箱を積み上げて、静かな空に届くと信じて。
いずれは騙れ、青い空の見下ろす世界。
どこか離れた場所で輝いているでしょう。
動かない手を繋いだら、優しい夜に別れましょう。