そらを明るく
どこまで進んだら、見えるのだろう
夢と希望から離れたまま、それを阻むものすら見当たらなくて
城の門を叩いてまわり、
最果てを目指すために、この船に乗りこんだ
戸惑いと憂うつばかりの毎日で、
少しずつ道は狭まっているけれど
僕らには決意がある
寄り道してはぐれたみたいに、
中途半端に終わりたくはないだろう?
つぶやきを読みとって
触れ合いをためらって
そんな無意味なやり取りなんて、もうやめないか?
誰かと笑いあえるなら、誰も不可能なんて気にしない
絆の空を見上げて思う
つながっているだけで、僕らは幸せだったのに
気が遠くなりそうな、深い傷跡に身がすくむ
しゃがみこんだ僕の肩を、心配そうに誰かが叩く
「力を合わせて、飛びましょう」
陽射しのような優しさに、身体が軽くなってゆく
羽根の生えた手をのばし、彼女はゆっくりと微笑んだ
身をよぎる不安
通り過ぎていく痛み
すべて風に溶け、流されてゆく
こうして雲がほどけてゆくように、
僕らもいつか消えてしまうんだね、って言ったんだ
いくら頑張ったって
嫌なことを耐えたって
でも、らしくないって彼女が応えてくれた
確かな気持ちがあったなら、世界は明るく変えられる
願いの空を見上げてみよう
一番大切なこと、君が誰だかやっと分かったんだ
どんなに小さくたって、鳥のように羽ばたいて
最期まで天使のように、透き通った目を見開いて
「あきらめないで、いつもそばにいるからね」
怠惰な闇にうずもれてしまっても、僕らは忘れない
かじかんだ手を、振り上げて取り戻すんだ