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ナビンの書 (ゲーム・映画・漫画・アニメ等の脚本及び 書き物の物語の素材集)  作者: Music Philosophy Official (ミュージック・フィロソフィー・オフィシャル)
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ナビンの書 ----神話と伝説のはじまり----

ナビンの書


~序章~


----神話と伝説のはじまり----


01


昔。

昔々。

大昔。

遥か彼方の大昔。

数えきれないほどの年月の遥か彼方の大昔----


宇宙は一つであった。

宇宙は一つだけしかなかった。

世界には、宇宙は一つだけしかなかった。

その宇宙には、銀河も星雲も恒星系も無く、惑星がたった一つと、太陽が一つと月が一つだけしかなかった。

そのたった一つだけしか無い惑星の名前は、「イイクー」といい、惑星イイクーの大きさは一つの銀河系くらいの大きさがある。そしてその惑星イイクーには、無数の大陸と大洋と民族と教えとがあった----


----はじめではじめのはじまりには、神はいなかった。

いく日のいく月のいく年もの年月が過ぎ、その時の中でいく他の文明が栄えては滅び、栄えては滅んでいった。知を持った人々は、様々な苦難の果てに、大いなる力を有する存在、人間の能力を遥かに超越する存在としての、神がいつの日か人々の前に現れ、理想郷をつくり、人々を救ってくれると想像し、信じ願っていた。

だがしかし、想像は想像でしかなかった。人々がいくら願っても神は一向に現れはしなかった。なん千年、なん万年、いくばくの年が経とうとも神は現れなかった。願って信じているいく人かの人々のおもいの中だけには理想郷があったのだろうがしかし、いく他の民族が、いく数の教えが、あらゆる文明が、神の出現を望んだが神は現れなかった。人々の切なるおもいの前には沈黙だけしかなかった。人々の苦しみは、ただただ黙殺されていた----


----どれだけの暦が過ぎ去っただろうか。どれだけの生き死にが訪れ、去っただろうか。

はじめて神になった者は、自分で神になろうと思った。そしてその者は、いく他の試練を乗り越えて遂に神になった。人々の力を超えた存在、神となった。

はじめに神となった者の名は無く、ただ、神と呼ばれていた。いや、何とも呼ばれもしなかった。人智を遥かに超えたはじめの神は、人智を遥かに超えているだけあって、人智の及ばぬところにいってしまったが故にあって、人々に受けいれられず、人々に認識されたのかもがそれさえも怪しいうちに、そのはじめの神は去り、消えた。

しかし、はじめの神は消え去る前に、ある(わざ)を残していった。

全知全能、万能なほどの力を持った、はじめの神はもう一つの宇宙・世界を創った。

そして、はじめの神は、そのもう一つの世界に自らの脳と、自らの心臓を置き、はじめの神はいくら傷付こうとも、いくら死のうとも不死ともなった。不死身の身体となった。

更に、はじめの神は、世界の全ての事を一冊の書物に書き記し、はじめの宇宙に、はじめからあった世界にその書物を残して神は消えた。

----そしてまた、数えきれないほどの年月が過ぎ去っていった----


02


そのまた数えきれないほどの年月の中にまた、神になろうと試みる者が現れた。

その者の名は、「ナビン」という。

そしてナビンも、いく他の試練を乗り越え、神となった。

ナビンは神となってはじめて自分が2番目に神となったかを知った。しかしナビンは、はじめの神ほどの力は無かった。ナビンはあまりに人智を超え過ぎるほどの能力は無かった。なので神ナビンは、人々に認識されたはじめての神となった。

神ナビンは、はじめの神の存在と知識を得ていたがしかし、人々はその事を知る事も無く人々は、ナビンがはじめて神となったと崇めた。


--神ナビンは示した--


神ナビンは、世界の全ての事が書かれている書が、遥か彼方の天空の上にあるという事を人々に知らせた。

その、世界の全ての事が書かれている書は、「ナビンの書」と人々の間で呼ばれた。ナビンの書を読んだ者は、不老不死となれるとも、望みの願いが叶うとも、神になれるとも噂された。

そして人々は、ナビンこそが全知全能の神であると呼び崇拝した。神ナビンこそが世界を、全てを創造した全知全能の神であるとたてまつった。

神ナビンは、はじめの神がもう一つの世界を創り、その世界に脳と心臓を置いたという事も知った。そこで神ナビンも、はじめの神が創ったもう一つの世界に、己の脳と心臓を移して不死となった。


----そしてまた、永遠ともおもえるいく年月もの時が流れた。

その、ながいながい歴史の中で、天空の宇宙に存在する、世界の全ての事が書かれているナビンの書を手に入れた者は、世界を意のままに出来るとも伝えられて、あらゆる時代のあらゆる人々達が、あらゆる王達が、あらゆる帝国が、あらゆる文明が、惑星イイクー上の大地に巨大な塔を建設して天空の彼方にあるというナビンの書を目指した。

しかし神ナビンは人々のその行いをゆるさず、人々がナビンの書への塔を築くたびにあらゆる災害や、人々の間に戦争をおこし、ナビンの書への塔を破壊して、ナビンの書を読む事を阻止した。やがて神ナビンは、人々の飽く事もない欲望に嘆いて、宇宙にもう一つの惑星を創り、神ナビンはその第2の惑星へと消えた。

人々は、第2の惑星を、「イン」と名付けた。


この世界の宇宙の中心は、この宇宙にたった一つだけしか無い太陽、「ヌス」である。

その太陽ヌスの周りには2つの惑星イイクーとインが公転して回っており、第1の惑星イイクーには衛星である月の、「ヌーム」があった。

まだこの頃の超巨大惑星イイクーでは、昼が何年間も続き、夜も何年間も続いた。惑星イイクー上には、永遠に昼間の国と永久に夜の国もあった。



--霊鳥の歴 4017年--豊穣の月8日--


惑星イイクー

「アム大陸」

「ウレラムウ王国」・「商業都市 シジャム」


「アムカース」が生まれた。

アムカースは、ウレラムウ王国の名門の将軍の家、「オレゴス家」に生まれた。

そして大人へと成長したアムカース・オレゴスは、知略、謀略、陰謀、策謀を張り、巧みに狡猾に綿密に巡らせてやがて、ウレラムウ王国の国王を暗殺し、その座を簒奪(さんだつ)してアムカースはウレラムウ王国の王の座に継いた。

アムカース王は、ウレラムウ王国の首都、「王都オカウィム」の中心地に塔の建設をしはじめた。アムカース王の目的は、天空の彼方にある神の書、ナビンの書の知識と力を得る事である。

そしてやがて、多くの人々の汗と血が流れ、多くの人々の涙と命が落ちて、多くの人々の犠牲の上にアムカース王はウレラムウ王国の王都オカウィムに巨塔、「ナタャートの塔」を完成させた。



--日王の歴 21年--黎明の月31日--


アムカースがウレラムウ王国の王位の座に即位してから21年。

アムカース王は、完成したナタャートの塔に上った。そしてアムカース王は天空の遥か彼方の宙にある、ナビンの書を拝読した----

----アムカースは神となった----

偉大な知識と大いなる魔力を得た神、アムカースは、もう一つ別の世界がある事も知った。神アムカースは、今いる宇宙を、「チ」の世界と名付け、はじめの神が創ったもう一つの別の宇宙を、「テン」の世界と名付けた。

神アムカースは、はじめの神と、神ナビンほどの力は無かったので、己の心臓だけしかテンの世界に移せなかった。しかしそれでも神アムカースは不死の存在となった。そして神アムカースは百年に一度、人々に生贄の頭を差し出させて、その新しい脳を己の古い脳と交換しながら、神アムカースはこうして不老不死の存在ともなった。

その後、神アムカースはナタャートの塔の頂上で大いなる(わざ)を行なった。

チの世界の宇宙の中心を、巨大惑星イイクーとした。そして一つだけしかなかった太陽と、一つだけしかなかった月を、太陽が24つ、月も24つに創り増やしてそれを、宇宙の中心の惑星イイクーの周りに巡らせて、それまでの惑星イイクーの昼と夜の時間を狭めさせた。

更に、神アムカースは、チの世界の宇宙に無数の星々を創り、無数の恒星系を創り、無数の銀河系を創り、チの世界の宇宙を大きく広げた。



--聖虹の歴 2135年--


惑星イイクーのアム大陸のウレラムウ王国改め、神聖アムカース国は、神アムカースの統治の下にその文明は大いに栄えていた。アム大陸の人類の文明は、科学力を大いに発展させて繁栄していた。

そして神アムカースは、第3の世界を創った。

その第3の世界は、科学力を大いに進歩させたコンピューター上の量子空間の中に創られた。コンピューターの量子空間の第3の世界は、「ジン」の世界と名付けられて、そのジンの世界も神アムカースが統治した。そしてそのコンピューターのジンの世界には、神アムカースだけでなく、神聖アムカース国の人々も、自らの脳をコンピューターに繋げれば、チの世界とジンの世界とを行き来できるようになった。

神アムカースと人々は、ジンの世界に理想郷を創り、そしてアム大陸の文明は益々、繁栄した。その理想郷の噂を聞きつけたアム大陸以外のあまたの大陸や国々の人々も、ジンの世界を聖地とし、遥々と神聖アムカース国を訪れた。



--聖虹の歴 2298年--


チの世界とジンの世界を統治していた神アムカースは、日々、拡がってゆく世界の統治能力の限界を覚え、ジンの世界の統治を任せられる者を探した。そしてこの年、アム大陸の、「ナサーク地方、ハムゼア砂漠、デルベの街」出身の偉大な能力者の女、「アーザム」を選び、アーザムの脳はコンピューター、「(ジン)」に繋げられて、アーザムが第3の世界、ジンの統治者となった。


03


----そして、いく年月もの時が経ち、チの世界のあらゆる文明が堕落していった。

神聖アムカース国でさえもその例外ではなく、やがて人倫は堕落の一途をたどっていた。神アムカースは、その万能さが故に自らの才能に溺れ、自惚れ、うつつをぬかし欲望を増長させて更に、ナビンの書の力を使い、己の能力を上昇させて、神聖アムカース国はアム大陸以外の様々な大陸や国々へと戦争をしかけて支配する領土を増やしていった。

そして神アムカースは再び、ジンの世界をも支配し、手中に収めようと考えていた。



--聖虹の歴 2999年--


神アムカースの思惑を知ったジンの世界の統治者アーザムは遂に、ジンの世界の人々と共に、神アムカースとチの世界の人々達に対して蜂起した。

ジンの世界のアーザムと、ジンの世界の人々達は、チの世界の各地にあるコンピューターを作動させ、核兵器の攻撃を行い、チの世界と戦争をはじめた。

アーザムは、いくつかの国々と文明と人々を滅ぼした。そして、神アムカースのチの世界とアーザムのジンの世界との戦争は数年間にわたった。



--聖虹の歴 3006年--


----神アムカースのチの軍勢と、悪魔アーザムのジンの軍団との最終戦争が決着した----

悪魔アーザムが率いるジンの世界の軍団は、チの世界にクローンの肉体の身体をつくり、ジンの世界の軍団はそのクローンの身体に乗り移り、チの世界に更に本格的に攻め入ったのである。

また再び、肉体を得た悪魔アーザムは、神アムカースと戦った。

だが、神アムカースは不老不死の存在なので殺せなかった。しかし悪魔アーザムも、その肉体が死ぬたびに別のクローンの肉体に乗り移り、何度も蘇って殺せなかった。


そして遂に、悪魔アーザムは空間をねじ曲げて、テンの世界への門を開いた。

悪魔アーザムは、テンの世界に有る神アムカースの心臓を破壊した。こうして、悪魔アーザムの軍が優勢となった。

しかし、神アムカースのチの軍勢も最後の反撃にでた。

神アムカースとその軍勢は、アム大陸の遥か北方にある島、「アスーン島」に巨大なコンピューターの神殿を築き、ジンの世界とは違う、「ゼン」という名のコンピューター量子空間をつくった。

そして、悪魔アーザムも最後の攻撃にでた。

悪魔アーザムは、大いなる力を手に入れようと、ナビンの書があるナタャートの塔の頂上を目指して上りだした。

だがしかし、チの世界の軍勢の最後の砦、ゼンの世界より神アムカースも最後の命令を下し、神アムカースの軍勢は、悪魔アーザムともども、ナタャートの塔を砕き倒し、悪魔アーザムは天空のどこかの宙へと消えた。

総大将を失った悪魔アーザムのジンの世界の軍団の生き残りは、宇宙船を造り、別の惑星への移住(エクソダス)と、失踪した悪魔アーザムの探索に出て、こうして、聖虹の歴 3006年、惑星イイクーより、ジンの世界の人々はいなくなり、神アムカースとチの世界の人々の勝利で終わった。

しかし、核の冬と、ナタャートの塔の崩壊の凄まじい砂塵によって、惑星イイクーの科学文明の大半が失われ、いつしか神アムカースの行方も失われ、ゼンの世界も忘れられていった----



--光望の歴 258年--


科学文明を失ったアム大陸の国々と人々。

------太古の昔の大戦争が原因で、昔よりも様々な怪物(モンスター)達が人類と争っていた------

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