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普通となるため、ロリコンは。  作者: 正守証
本編 
20/22

本編⑰ ── だから。

「──俺、ラノベ作家になるよ」


 俺は、自分の将来を語る。

 小説は、二ヶ月くらい前から書き始めた。最初はなろうに投稿して、読者も増えて、感想が来たときなんかは思わず笑ってしまった。

 そして同時に、来た感想を読んでラノベ作家になりたいと、本気で決心した。

 そりゃあ、文章の下手な俺のことだ。批判も浴びた。でも、それでも、「面白かった!」と言ってくれる人たちがいる。

 その一言さえあれば、今までのどんな悩みだって吹き飛ぶような、そんな気分に浸れてしまう。それってすごい、楽しいことなんだろう。


「ラノベ作家なんてみんなロリコンだ。そのなかに入れば、俺も普通になれるんじゃないかなって思ってさ」


「‥‥‥まあ、そんなことだろうとは思っていたよ。あそこまでキーボードを叩かれちゃなぁ。正直くっそうるさい」


「い、いいんじゃねえの? 売れっ子作家になったら挿絵描いてヤルよ」


「案外優しいんだな、お前らって」


「‥‥‥なんか、漫画の最終回みたいなこと言ってんなお前ら」と、篠原(しのはら)が呆れたように言う。


 いや、それにしても存外バカにされないものだな。「草www」とか言われると思ったわ。

 それじゃあ、俺の夢を語っちまったことだし本格的に実現するか!

 まずはどっかの新人賞に応募してやる。



 というわけで俺は小説を書きまくった。

 もともと妄想はするほうだったんだ。小説のアイデアなんていくらでもある。

 それを、全部混ぜ合わせて。それでもゴチャゴチャしすぎないよう調節して。

 そんな作業を繰り返し、書いて書いて書きまくる。

 周りの同級生が就職に焦り始めても、ラノベ作家になることのみに熱意を注ぎ。


 そして一年半後、努力が認められる。

 俺の小説の、出版が決まったのだ。

 応募した小説は十五作くらいか。それ以外になろうでの投稿も続けた。

 出版社はかなりの大手で、ありがたいことに銀賞だった。「金賞じゃねえのかよ‥‥‥」とか思ってはいけない。

 挿絵を描いてくださるかたもかなり大手で、「これは売り上げも期待していいぞ」と編集者にも言われたし。


 そんなわけで、発売当日。

 俺は近くの本屋で、開店前から待機していた。本当にあるんだろうか、俺の小説が。

 まあ、当たり前だが売られていた。不意に、泣きそうになってしまった。

 俺の努力が認められた。俺が、認められたんだ。

 俺みたいな中途半端な人間でも、やればできる。

 嬉しかったんだ。


 そして、買ってくれた人がいた。

 これ、面白そうじゃね? と、言ってくれる人がいた。

 楽しんでくれる人がいた。


 それが好きで。

 だから。

 だから俺は、ロリコンは。

 この道を選ぼうと、そう決めたんだろう。

 というわけで、これが「答え」です。少しでも納得させられたら、俺の勝ちです。

 ちなみに伏線は、本編二話で貼ってあります。伏線と言えるのかわかりませんが、「ラノベ作家なんてロリコンしかいないからな!」と。

 次からはエピローグです。これが書きたかった!

 

 というわけで俺は、明日から修学旅行です。

 だから三日ほど休ませていただきます。いつもだろとか言うなよ!


 というわけで、よかったらまた次回も読んでやってください!

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