本編⑮ ── それでも、未来は徐々に近づいてくる
『かずきさん、いつもラノベの評価してますけど、自分自身では書いたりしないんですか?』
相手も何気なく書いたであろう、そんなツイート。俺のツイッターアカウントに来た、一件の返信。
この返信が来たのは、たしか二か月前だったか。結局『う~ん。難しそうだしなあ』と返したけれど。
なんとなく、この文を思い出してしまう。
「なんだと、花岡、おまえ、婚約を‥‥‥申し出た、のか?」
「だからそう言ってるだろ? へへ、俺はお前らとは違いリア充なんだよォ」
「婚約者持ちの夫さまが、アニメを一日七本以上見るかねぇ? なんかパッとしねぇよなぁ、おまえ」
「うっせ。それはそうと、守田、おまえもそろそろ将来のことを考えねぇとやべえだろ?」
「‥‥‥まあ、確かに」
「やりたいことでもないのか? 少しは小林を見習いやがれ」
「‥‥‥ねえから困ってんだっつーの」
将来、というものは残酷だ。
頼んでもないのに選択しなければいけないときが必ず来て、しかもそれは一気に押し寄せてくるわけでもなく、じわじわと追いつめてくる。
まだ時間があるから。そんな言い訳もできなくなる。
なら俺は。ならば、ロリコンは。
「ようするに、俺はさ、普通になりたいわけよ」
「はぁ? ロリコンが普通になれるとでも思っているわけ?」
「うるせえ。篠原、おまえ俺と幼稚園のころからの付き合いなんだから、俺が周りからどういう扱いを受けていたのか知ってるだろ」
「知ってるよ。虐められてたんでしょ?」
「‥‥‥まあ、そういうことだ。そりゃああんな扱いを受けてたら、普通になりたくもなるさ」
篠原と俺は、家の近くの公園で人生相談をしていた。散歩していたら偶然出会ったから、そのままなんとなく、って感じで相談してみて。
そしていまこうなっているわけだ。
ていうかだいたい、こいつロリコンを全否定しているが、婚約者がロリコンなんですけど。
「まあ、とりあえずそういうことだ。俺は、普通になりたい」
「‥‥‥普通、ねぇ」
俺は普通になりたいのだ。
だけど俺は、やはり異常なんだろう。
ならば、普通となるため、ロリコンは。
なんか早歩きの気がしなくもないような気もするがまあ、とりあえず終わりは近づいてきています。
えー、次回は明後日に投稿します。ではまたッ!




