十話:西部防衛戦 前編
十話:西部防衛戦 前編
1
ラバール神国にとって旧王都であるラバールの奪還は百八十年、三代にわたっての悲願であった。
現神皇である、ウペランシー・ロドリゴ・ラバール神皇も例外ではない、即位後の最初の遠征はパティール王国であった。
歴代の王が替わる度に行われる一種の通過儀礼となったパティール王国への遠征、しかし、ペシィ土塁の構築と共にその侵攻は長らく国境を超えることは無かった。
だが、ウペランシーは破壊されたペシィ土塁の上で、パティール王国兵士の屍を眺めながら、勝利の美酒に酔っていた。
「何と他愛もない、即位して四十五年、今の今まで抜けなかったのか不思議で仕方ない」
銀の杯に盛られた葡萄酒をウペランシーは飲み干しながら言う。
そんな彼の横に一人の男が立ち並ぶ。
「酒は程々にしておいた方が、良いですぞ、神皇陛下」
細身で目の下に大きなクマをした男、ウペランシーは鼻で笑いながら言う。
「良いではないか、我が父が在位八十年内、一度すら抜けることが出来なかったこの土塁を落したのだ、今、喜ばんでどうする、軍師、エレキ」
エレキは神皇の返事に一切答えないで、土塁の内側であるパティール王国の西部方面を見る。
「陛下、この先は西部防衛の要であるドクマ要塞が有ります、あの堅牢な要塞を落さない事には、その先、奥には進むことはで来ません」
「無論承知だ、だが、我が軍には貴様が居る、四カ月前のガスダントのクソ共の失敗で、余分な戦費を出してしまったからな、この戦いでこの前のと合わせて取れるモノは取らんと、最悪でも西部一帯は手中に治めたい」
「ご安心を、西部だけではなく、パティール王国全土を我がラバールの支配下に置いてご覧に入れましょう、ですから、陛下、お約束はお忘れなくよう、お願い致します」
「わかっておる、王女を捉えたら貴様にくれてやろう」
エレキは一礼してその場を去る。
その背中を目で追いながらウペランシーは心の中でよくわからん男だと呟いた。
四カ月前のガスダント敗戦以降、主だった大臣達や側近達はパティール王国との関係改善を上奏して来た。
現在ラバール神国はほぼ鎖国状態にあった、東西南北の国々と国境沿いで紛争を抱えていたからだ。
東のパティール王国とは百年に及ぶ国交断絶をしており、その北東のペルマ王国はパティール王国の属国であり同じく国交を断絶している。
西に目を向けるも独立都市連盟とはラビ・ハン国への優遇処置が行われている為、経済的な利益は無い、北の法王庁とは宗教間の対立が続いている、南は断崖絶壁の海岸線が広がるばかりだ。
そして度重なるパティール王国への大規模出兵による戦費はラバール神国の経済を疲弊させていた。
パティール王国のガスダント戦の勝利を機に百年近く途絶えている交易路を再会して経済の建て直しを図るべきだと大事達が唱える、だが、ウペランシーは反対したのだ。
「旧王都が戻れば万事解決する」
そう言って、彼は訊く耳を持たなかったのである。
かつては大陸制覇まであと一歩までと言うところで最も信頼していた同盟国である、パティール王国の反旗でその野望は潰えた。
お蔭で今までの鬱憤を晴らすかのように支配国や属国までもが次々と独立や離反を繰り返し、建国当時よりも二割ほどの領土を減らして、現在の国境線が確立している。
かつては栄華を誇ったこの国が何故この様なことにならねばならないのか、ウペランシーは幼少期からその事ばかり考えていた。
そして至った結論は全てパティール王国が原因だと行き付いたのである。
この国が外交問題を抱えたのも、国土を大きく削られたのも全てパティール王国の所為だと、全ての問題を解決するにはパティール王国を滅ぼすしかない、そうすれば万事解決する。
子供的な思考だがそれが今の彼の行動力でもあった。
パティール王国を滅ぼすにはどうすればいいのか、まずはこの国の頂点に立たなければならない。
ラバール神国の王族はウペランシーを含めて三十二人いる、その内、正式な皇位継承権を持つのは上の兄である八人だ、この八人の兄が居る限り自分に皇位継承権を持っていようと、神皇の座に就くのは夢のまた夢であろう、ならば、消えてもらうまでだ。
最初、すぐ上の兄である、七男、ウシットを最初の標的に定めた。
消すのは容易かった、ウシット共に森に鹿狩りに出かけてその帰りに、雇っていた山賊達に襲わせたのだ。
山賊達は見事にウシット首を取ったウペランシーは迫真の演技で皇居に駆け込み、兄の敵討ちと評して兵を招集して山賊討伐を行った。
無論、口封じの為である。
こうも簡単に行くとは思ってもいなかったウペランシーは次々と策略を巡らせて、長兄である皇太子、バスドラ・ロドリゴ・ラバールを除く全ての兄を謀殺したのである。
しかし、皇太子であるバスドラの警護は厳しく何よりも相次ぐ王族の不審な死に疑問を持つもの多く、その疑惑の目は自分にも向けられていた。
そこで、ウペランシーは一計を案じる。
それは戦の最中での事、パティール王国との国境沿いでウペランシーはわざと皇太子の軍を孤立させたのである。
ウペランシーは皇太子救助を名目に包囲中のパティール軍を突破して、皇太子を救出するように見せかけたのである。
皇太子はウペランシーの開けた穴から脱出を図るが、あらかじめ内通者をとして脱出路にパティール軍を待ち伏せさせたのである。
自らの手を汚さずましてや敵に討たれたのなら、暗殺の疑惑も向かない。
彼は脱出する皇太子軍がパティール軍に蹂躙されるのを黙って眺めていた。
これで、皇太子の首が上がれば全てが上手く行くハズだったのだが、ここで思わない誤算が起きたのだ。
皇太子の首が上がることは無く、それどころか生死不明まま行方不明になったのだ。
直ぐに部下に遺体を探させたが、見つかることは無くウペランシーは不安要素を抱えたまま、皇太子に任ぜられ、時を置かずに神皇に即位したのだ。
幕舎に戻ったウペランシーは椅子に腰を下ろして溜息を付く。
即位して最初に行った遠征は失敗に終わった、剣聖、ジルマ・パティールの軍に太刀打ちすることが出来なかった。
その後も何度も行われた遠征も彼の軍の前にことごとく敗走をした。
その剣聖が二十年前に剣を置き、北部の要衝の領主になったと聞いたが、それでも、彼の腹心であり『神速の槍使い』と言われるジルマ四剣士一人、ガンダルフ将軍が居る限り抜ける事は出来なかった。
でも、今は違う、王都内に忍ばせた間者からの報告でガンダルフは北部地域の防衛力強化の為、ハマール領に派遣されたと聞いた、それに、内通者を通じて敵の戦力を裂く事も出来ている。
いける、百八十年ぶりに王都がラバール神国の元に戻って来る、これで、今までの問題も全て解決される。
ウペランシーは細く笑みを浮かべた。
2
王都サイファルの王宮内は慌ただしかった。
昨日の晩にラバール神国の侵攻を告げる早馬が来て、国王、カルマ・パティールは直ぐに南部一帯の領主に召集令を発令して、迎撃の為の軍備を整えていた。
しかし、昼頃になるにつれて、集められた南部の領主達は召集令に対して反発の声が上がったのだ。
理由は至ってシンプルで「何故、南部のみに召集令を発令するのか、何故、北部には召集令を出さないのか」と言うモノだった。
これに対してカルマは返答も至って簡略的でかつ合理的だった。
「北部は南部とは違い、国境線沿いに大国を抱えている、北部の兵を動かせば必ずや三大国は何かしらの動きを見せる、北部の兵は他の三大国牽制の為に今回は召集を掛けない」
この返答に対して南部の領主だけではなく大臣達からも反対の意見が上がった。
「南部の領主は高い税を取られその上、兵士まで取られるのはたまったモノではない、もし、南部の兵を招集したいのならば、税率の軽減と北部の増税を行うべきである」と。
会議室は敵の迎撃ではなく、兵を出すか出さないかで大いに揉める事となり最終的には会議は紛糾して、その日は解散となったのだ。
カルマは自室の椅子に座ると大きな溜息を付いた。
「お疲れ様です、陛下」
「ビル、あの南部の馬鹿どもを黙らせる良い案は無いか」
「ないかと、南部の顔役であるカーベイン公爵を説得するしかありませんね」
「わたしはあの男が嫌いだ、自分より地位の低い人間を見る眼、あれを見る度にあの目玉を抉り出してやりたいと思う」
「今のは…… 訊かなかったこととします、陛下」
「助かるビル、で、戦況はどうなのだ、各所から報告は上がってきているだろう」
ビルヘイム・グランドは一礼して、羊皮紙に掛かれた地図を広げる。
地図には西部一帯の支城と城塞、各種の領地範囲が記されていた。
「現在、敵軍は東進を続けております、今の進行速度ですと明日の夜明けには、支城であるペシィ砦に進軍するかと、しかし、このペシィ砦はペシィ土塁構築と共に中継地として利用されてきた為に、砦として機能は皆無かと、攻撃されれば、半刻も持ちません」
「ペシィ砦の兵には悪いがこの砦には援軍は送らぬ、直ぐに早馬を走らせて、ペシィ砦から東の村や街の住人に伝えろ、直ぐにドクマ要塞に退避するよううにと」
「ハッ!」
「ビル、それから北部にも早馬を走らせよ、兄上にシルフィの保護をする様にと」
「姫様ですか、しかし、何故?」
「わからんがこれはわたしの勘だ、もし、わたしの身に何かあった場合、保身に走る者達がシルフィに危害を加えないとも限らない、万が一の保険だ」
「陛下!」
ビルヘイムの鋭い声が部屋中に響き渡る、普段、声を挙げることのない彼が怒りを伴った声は、カルマを一瞬であるが足を竦ませた。
ビルヘイムは咳払いをして、いつもの口調で言う。
「申し訳ございません、陛下。声を荒げてしまって」
「いや、良い」
「陛下、戦を前にして怖気づくのはわかりますが、最悪のことばかり考えていると、それが現実になるかも知れません、陛下は敵を撃滅してこの地に舞い戻る、そうでありましょう、陛下」
カルマは深呼吸して言う。
「ビル、礼を言う、色々なことがあって苛立っていた、済まない、国王としてあるまじき発言だった、許せ」
「陛下……」
「ビル、直ぐに王国護衛騎士団と直掩軍を招集していつでも動けるようにしておけ、わたしはその間に、南部の領主共ともう一度は話す」
部屋を出たカルマの背中にビルヘイムは見えなくなるまで敬礼していた。
北部防衛の要であり、北部の中心地であるハマール、その領主である『お髭の公爵様』ことジルマ・パティール公爵は半月ぶりに王都より帰還をした。
館の前に城主代行である侍従長カット・ブーケ、衛兵長ロレンス・ホーキン、騎士ガガバド・アッサーラ、そしてこの公宮で料理人をしているカムイが、出迎えた。
「お疲れ様です、ジルマ様、無事な帰還何よりでございます」
「硬い挨拶はいい、それより、わしが留守の間にハフマン帝国皇帝が来訪したというのは本当か?」
「はい、関税権に関することで」
「対応は?」
「再度会談の場を設けてくれるというのならば、と言うことで納得されました、これも、カムイくんのお陰です」
ジルマはそう言われて視線をカムイの方に向ける、カムイは一礼する。
少し安心したような顔をして二、三ブーケと話した後、カムイに方に近づくと肩に手を乗せて「ご苦労」と一言だけ言って、館の方を歩いて行った。
「よッ! どうやらおれの留守の間、何かえらいことが在ったようだな」
そう言ってカムイの傍らに立つのはジルマの従者でありカムイの言葉の先生でもある、ロレだ。
今回、ジルマと共に王都へ招聘されていた。
ロレは大きく丸まった布袋を背負っている、どうやら土産を大量に買い込んで来たらしい、一体何を買ったのやら。
カムイは、ジルマが留守間に起きたことを軽くだが説明した。
「大変だったな」と布袋を下ろしながら言う。
「まあ、あの人の相手は大変だったよ、いや、本当に」
「しかし、よく引いたよな、関税の話なって国の揉め事の原因の一つだ」
「確かに最初は開戦すらじさない、という構えだったけど、何とかなったよ」
「お前の料理に、か?」
「おれの料理にそこまでの力はないよ、ブーケさんの押しが強かったからだよ」
「お褒めに頂きうれしい限りでありますな、カムイさん」
話の間に割っては入ったのはニコニコ顔のブーケだ。
「驚かさないで下さいよ、侍従長!」
「すまないね、ロレ、奥方様の荷物を運んで差し上げて、カムイさん、ジルマ様は何かお飲みモノをだそうです」
「ういっス」
「はい、わかりました」
やる気の無いような返事をしてロレは、奥方であるユリリの元へと駆け寄っていく、カムイはブーケに一礼して、厨房に戻る。
奥の倉庫から壺を取り出した。
「疲れているならこれが良いだろう」
カムイは先ほど作った飲み物をもってジルマの自室に向かう。
ドアをノックしてジルマの返事と共に部屋に入る。
ジルマは浮かない顔をして外を眺めていた。
部屋中は少し蒸し暑い、先の戦いで冷媒用通風缶が途中で壊れた所為で、冷房があまり効いていないのである。
ジルマはトレイに乗せている飲み物を見て言う。
「それは何だ、カムイ」
「ああ、これですか、お疲れのご様子なので、甘い飲み物をと思いました」
カムイはテーブルに飲み物を置く。
「梅干とハチミツのジュースです」
「フムン、梅干とは聞かないな、それにこの甘い香りは……」
「シナモンです」
「シナモン、高級の香辛料の?」
「はい、知り合いの調香師から格安で買いました、それを粉上にして、これ混ぜています、シナモンにはカルシウム、鉄分、マンガンなどが多く含まれています、高血圧やむくみやシワの改善などいろいろな薬効があります」
「シワか…… 最近シワが気になるとユリリが言っていたな」
「後で奥方様にもお出しします」
「梅干とは何だ?」
ジルマとそう言いながら口を付けると表情が驚いたような顔をする。
「酸っぱいような味だが、後からくるハチミツと…… これはバロック(この世界の甘味料)か」
「はい、ハチミツとバロックを梅干の梅肉、それから梅酢を混ぜてあります」
「おう、そうじゃった、味に気を取られておったわ、で、梅とは?」
「城内で生えているブクの木です、わたしの故郷では梅の木と呼ばれるものでその実を塩漬けにして、三か月ほど寝かせ、それから天日に干したものです、梅酢というのはその漬け汁のことです」
「あれか、あれは毒がるだろう」
驚いた声をあげるがカムイは笑みをこぼしながら説明する。
「確かに、青梅は高い毒素がありますが、完熟し塩漬けにすることにより限りなく無毒になっておりますので、安心して食べたりすることができます」
「なるほどな、塩漬けにすることで、毒を抜くか……」
「ええ、梅干はわたしの故郷では古来より食べられて来た健康食品です、梅干には疲労回復に必要なクエン酸が多く含まれていりますので、ジルマ様には
ちょうど良いかと」
「フムン」
ジルマは梅干ジュースを飲み干して一言。
「お前さんのお陰で少し楽になった、礼を言う」
カムイは静かに一礼して「では、ご帰還祝いのお魚料理をお出しします」
ジルマは静かに頷いた。
出された料理を全て平らげたジルマは皿を下げに来たカムイに視線を向けていた、カムイはその視線が気になり「何か」と思わず訊いてしまった。
「いや、ユリリには出したのか?」
奥方であるユリリは体調がすぐれないと言うことだったので、違うのを出したと説明した、因みに出したのは飲みやすいようにシナモンティーとして出した。
そのことを説明したが、どうも浮かない顔だ。
ジルマは一呼吸の間をもってカムイに向かって言う。
「カムイ、王都へ行く気はないか?」
唐突に王都という言葉を聞いてカムイは首を捻った。
「あの、どういうことでしょうか?」
カムイは疑問をそのままジルマに投げ掛ける。
「フムン、実はな、今回の王都招聘で――」
そんな時だ、ドアをノックする音が部屋に響く、ジルマの合図を待って入ってきたのはブーケだった、一礼して入って来たブーケはカムイをチラッと見た後、ジルマに向き直りジルマに近づき耳元で何かを呟く、すると、ジルマの眉が一瞬だが微かに吊り上がった。
ブーケが呟き終わると、ジルマは頷きブーケは部屋を出た。
何がったのだろうか、ブーケの方に視線が行っていたカムイは、視線をジルマの方に向き直ると先程までのすぐれない顔から険しい顔に変わっていた。
「カムイ」
「はい、なんでしょうか?」
険しい顔のまま言うジルマが言う。
「下がってよい、続きはまた後日だ……」
「…… わかりました」
カムイはそのまま部屋を出た、部屋を出るまでジルマの険しい顔は変わることはなかった。
3
カルマは王国護衛騎士団、直掩軍である中央騎士団と国王に賛同する中央部の領主達の兵、合わせて六万七千の兵を率いて王都を出立した。
結局のところ国王からの要請であるにも関わらず南部の領主達は出兵せずであった。
南部の顔役であるカーベイン公爵は国王に対して「兵は出せないが、必要経費なら出資いたしましょう」と金だけを国王へ渡したのだ、これは王を軽んじている行為であり反逆罪に問われる問題であるが、中央政治の大半をカーベイン公爵の息の掛かった人間で占められている以上、何を言っても無意味だろう。
ならば、自分の信じる道を進むのみ。
カルマは中央軍のみで出兵した。
道中の各支城から兵を吸収しながらドクマ要塞に歩を進めている。
「ビル、今のところ兵士の数はどれぐらい集まった?」
立ち寄った支城でカルマはビルヘイムと共に地図を広げて話していた。
「各支城より吸収した兵士を合わせますと、約八万二千かと、これとドクマ要塞の兵士合わせて四万が合流すれば、数の上では拮抗します」
「敵の数は、十五万か、数ではまだわが方が劣るか」
「しかし、ドクマ要塞で戦うのなら敵の動きを止めることができます、城攻めには三倍の兵力が要りますから、兵力が拮抗していては城攻めには時間がかかる」
「いや、ドクマ要塞には入らない」
「えッ?」
カルマの言葉には耳を疑う、この状況下ではドクマ要塞に籠城するのが得策である、しかしあえてそれをしないというのはどういう意味なのか。
考えられるのがことは一つある。
「陛下、まさかと思いますか、ジルマ殿下に対抗するおつもりですか?」
ハマールの戦いでは、四万の軍を僅か五千の兵で打ち破った兄、ジルマを真似るつもりなのだろか、もしそうならば、何と浅はかな考えだろうか。
カルマの兄、ジルマ・パティールは戦の天才だ、それはもはや生まれ持った才能であり、失礼に当たるが、弟であるカルマにその才はない。
もしそうなら止めるつもりだったが、カルマは笑って言い返す。
「わたしとてバカではない、軍略でも戦術でもわたしには兄上に勝てる訳ないだろう」
カルマはそう、笑って言った。
「では、なぜ、ドクマ要塞に入らないのですか、数で劣る我らには籠城戦の選択肢しか――」
「籠城したところで、敵を撃退しなければ意味がない、長期戦となれば取り囲まれた我らが不利となる、なら、敵将を討って、この国から強制的に退去して貰うまでだ」
「強制退去?」
「我らの決戦の舞台は、イラスラ渓谷。ここならば幅が狭く十五万の軍を並べることはできない、それに平地戦なら我が軍が負けると思うか?」
翌日、カルマは軍を進めドグマ要塞に入城、その情報を知ったラバール軍は直ぐに軍を再編成、十五万中二万を北部へと進軍させた。
この二万は北部からの援軍阻止とペルマ王国への牽制の意味合いがあった。
ウプランシーは残りの十三万の兵を率いてドクマ要塞へと進軍を開始した。
一方、斥候から報告を受けカルマはドクマに一万の兵を残して出陣、パティール軍は総勢十一万の兵を率いて、イラスラ渓谷に軍を進めた。
翌日、両軍はカルマが決戦の舞台と決めたイスラス渓谷に布陣した。
両軍の陣営は以下の通りである。
パティール軍:総大将カルマ・パティール
前衛部隊、王国護衛騎士団:重装甲騎馬隊五千
中衛部隊、中央騎士団:重装甲歩兵隊二万五千
後衛部隊、中部領主歩兵弓兵:六万
本陣守備隊、王国護衛騎士団:重装甲歩兵一万
予備隊、中央騎士団:騎馬隊一万
ラバール軍:総大将ウペランシー・ロドリゴ・ラバール
前衛部隊、軽装歩兵隊:五万
中衛部隊、軽装弓隊:三万
後衛部隊、重装歩兵:二万
本陣守備隊、騎馬隊:五千
予備隊、軽装歩兵、弓兵:二万五千
両軍合わせて二十万を超える兵士がこのイスラス渓谷で対峙することになったのである。
両陣営が布陣を終えてから一刻の時が過ぎても動きはなかった。
カルマ側が動かなかったのは敵の数が報告と違っていたからである。
聞いていた話では敵は十五万、だが、敵に布陣する兵の数はどう見て二万ばかり少ない。
こちらを誘う罠か、それとも、他の支城に攻撃に出ているのか、カルマの慎重的な考えが仇となって動けなかったのである。
一方、ラバール軍は敵の装備と兵士から発せられる覇気に充てられ兵士達の足がすくんでいたのである。
何よりも、軍師であるエレキから命令がなされなかったからである。
ウプランシーは今にでも突撃命令を出したいのは山々だか、エレキから「わたしの合図まで絶対動かないでください、それから間違っても、突撃命令は私が出すまでしないでください」と釘を刺されていたのである。
両軍の睨み合いがさらに一刻の時が流れる、そしてとうとう動き出す、最初に動きを見せたのはラバール軍である。
エレキの元に兵器技師が近づき耳元呟くと彼は右手を上げ左に振り下ろす。
陣形替えの合図である。
前衛の軽装歩兵が横隊を敷いていた隊列が一糸乱れぬ動きで陣替えをする四列横隊から二列横隊へ移行して、盾と盾を組み合わせて密集防御陣形構築する。
その中衛が十歩前進して弓隊が矢を番え待機する。
パティール軍側も動く、カルマが剣を抜き大声を挙げる。
「我が愛するパティールの子らよ! 我らの大地を汚す者に、裁きの鉄槌を! 眼前の敵を打ち砕け!」
それに合わせて兵士たちも声を挙げる。
気合と士気が満ち溢れている。
カルマは剣を高々に掲げそして振り下ろす「前衛部隊! 突撃!」
振り下ろされた剣を合図に前衛の重装騎馬隊が一斉に突撃を掛ける。
パティール軍が誇る最強の騎馬隊、重装甲の鎧に騎馬の突撃の破壊力が加わった攻撃、その後に重装甲歩兵で蹂躙する。
パティール軍必勝の戦術、しかし、それは彼らの前には効くことはなかった、重装騎馬隊が両軍の中間地点に差し掛かった時だ、エレキが再び手をあげ、そして振り下ろす。
「放てェ!」
ラバール軍の後方から空気を切り裂くような音を立てながら何かが飛来して、前方の騎馬隊を襲い粉砕した。
粉砕された兵士の亡骸は肉片を撒き散らし、血飛沫が舞った。
生き残った騎馬隊はその場で呆然と立ちつくしている。
エレキの号令一つで前衛の重装甲騎馬隊は、一撃で半数の兵士を失ったのである。
後方から見ていたカルマは一瞬、眼前の前で起こったことが理解できなかった。
ラバール軍の後方から、何かが飛んで来たのだ。
おそらく、床弩だが、この破壊力は何だ。
着弾したと途端に兵士の集団が粉々に粉砕したのだ。
「あれは一体なんだ」
カルマが呆然としている間にエレキは二射目を命令する。
エレキの後方予備隊の工作部隊がつかえ終えた床弩から二射目が発射される。
発射された丸太の矢は、螺旋状に掘られた筒状から射出され、矢が回転、回転する遠心力を利用して矢先に結び付けられた鉄球が空気を切り裂く音を立てながら騎馬隊へ着弾する。
着弾と同時に回転する鉄球が凶器となり広範囲の兵士を巻き込み次々と肉塊へと変えて行った。
「あと、一連射で敵の陣形を崩せるな、射角度修正、仰角六度上げィ!」
後方の床弩の射角が上がる、そしてエレキは再び右手を振り下ろす。
「放てェ!」
再び襲った弩は残りの重装甲騎馬隊を粉砕して、辺り一面を肉と血の海へと変えた。
「前衛部隊前進を開始、ゆっくりと間合いを詰めろ、それから弓隊は大声で相手を威嚇しろ!」
エレキの指示に合わせて歩兵がゆっくりと静かに歩み始める、その後方から弓隊が気勢を発している。
声と盾を構えゆっくりと近づくラバール軍、その足元には無残に倒された騎馬遺体の躯が転がっている。
その光景とゆっくりと近づく兵士と気勢。
この二つは先ほどまで高揚していたパティール軍から覇気と士気を落とすには十分だった。
さて、士気の無くなり恐怖で怯える兵士でどうやって戦う、カルマ王。
エレキはほくそ笑むが、次の瞬間パティール軍から覇気が籠った声が上がる。
その声に当てられたのか馬が暴れだす。
エレキは落ち着かせると、パティール軍の方を見る。
(敵の陣形が変わっている……)
パティール軍側は中衛の重装甲歩兵を下がらせて、後衛の歩兵を上がらせた。
何を考えている?
エレキはこの不可解陣形を見てそう思った、しかし、次のパティール軍の攻撃を見て理由が分かった。
敵の歩兵が布を回転させて投石を始めたのだ。
しかも、投擲後は後退しながら兵士を入れ替えている。
成程と思った、兵を入れ替える際に少しつづだが下がらせている。
床弩の射程から離れ、後方の騎馬隊の突撃を生かせる距離を稼ぐつもりか。
「おい、エレキ。敵が下がっているように見えるが、大丈夫なのか?」
隣にいるウペランシーが言う。
さすがの戦下手の神皇でも気づくか、エレキは窘めるようにウペランシーに言う。
「流石です、陛下、次の石の装填と見せかけて徐々に後退しています、おそらく、床弩の射程から離れるつもりでしょう」
「逃げられるぞ! エレキ」
「御心配には及びません、床弩も前進させます、それに、次の秘策を出す頃合いでしょう、騎馬隊伝達、突撃用意!」
エレキの合図で本陣の騎馬隊五千が突入を開始する。
騎馬隊の突入に合わせて、弓隊が一斉射を行う、降り注いだ矢の雨は領民兵を襲う。
カルマは弓隊の一斉射撃で騎馬隊の突入が来ると判断、再び部隊を入れ替える指示を出す、領民兵を下がらせ重装甲歩兵隊を前衛に置き、防御陣形を敷く。
「来るぞ! 歩兵隊、気合を入れて止めろォ!」
騎馬隊と重装甲歩兵が正面衝突、金属同士が衝突すると兵士同士の怒声と血飛沫と土煙が巻き起こる。
盾に衝突した騎馬兵が宙を舞い、騎馬に踏みつぶされ蹄で踏みつぶされる。
「騎馬隊が開けた穴に歩兵隊を突入させろ!」
エレキの合図でゆっくりと近づいていた歩兵隊が一斉に駆け出し始める。
声を挙げながら歩兵隊は騎馬隊が開けた穴に一斉に突入して穴を広げ始める。
敵陣も混乱しているころだろう、数の利を消すためにこの地を選んだつもりだろうが、返って自分の首を絞める羽目になるとは思ってもいなかっただろうに、逆に言えば、広い平原だったら、あの床弩は生かせなかった。
エレキはそろそろ秘策が動き出す頃合いだと判断、ウペランシーを見て言う。
「陛下、最後の仕上げです」
「し、仕上げ?」
「後衛の重装歩兵の突入です、これでケリが付く、それにそろそろ敵本陣に仕掛けた罠が動き出す頃です、それが動けば、この戦は積みです、その名誉ある最後の号令を陛下に」
「ウム、わ、わかった、エレキ。待たせたな騎兵達よ! 最後の仕上げで、後衛隊突入!」
勝鬨にも似た声をあげ重装歩兵が一斉に走り出す。
さて、後は秘策が上手く動くかどうかだと、エレキは静かに笑った。
4
カルマの頭の中は既に破裂寸前だった、今、置かれている状況の確認、敵と味方かどっちが有利か、この状況の打開策は、それらを考えると頭の中がぐるぐると回る感覚がする。
どうしてこうなった、その言葉が回っては消えていく。
敵の数の利を消す為にこの地を選んだのに、どうして。
考え付くのはあの床弩だ、あれが前衛の騎馬隊を壊滅させたのだ、騎馬隊の突入により、敵の陣形を崩し、重装甲歩兵でその穴を広げ、残りの騎馬隊と歩兵隊でその穴を広げる。
これがパティール軍の必勝の戦術だが、目の前の光景を見てそれが我が軍に起こっているのが信じられなかった。
敵も、同じ戦術を使ってきた、だが、パティール軍と大きな違いは数とあの床弩の違いだ。
どうする、カルマ・パティール王よ、カルマは自問自答をするがその度に頭の中の考えが纏まらずぐるぐると回り始める。
「陛下! 陛下ァア!」
ビルヘイムの声で我に返る。
「落ち着きなされ、目を見開き、しっかりと兵を見てください! 今、兵は陛下の指示を待っている状況。指示を!」
そうだ、わたしは国王、この軍の総大将わたしなのだ。
「全軍聞けィエエ!」
周囲に居た兵士が一斉にこちらを向く。
一拍の間を開けてカルマが透き通るような声で言う。
「もはや、この戦は我らの負けだ、これより、退却を開始する、王国護衛騎士団、中央騎士団の兵は防御陣形を築き、領民兵の退却までの時間を稼ぐ!」
「お待ちください、それでは、彼らに殿を?」
「そうだ……」
ビルヘイムの質問の返答を聞いて騎士団達は沈黙した。
それもそのハズだ、国王は彼らに死ぬ覚悟を持てと言っているのだ。
「お言葉を返しますが、彼らは優秀な兵士たちです、彼らの失うことは国防に大きな穴をあける事に――」
「その為に領民兵を死なすというのか!」
怒りの言葉が籠った声がビルヘイムの鼓膜を揺らす。
その目は今まで見たことのない怒りが籠っていた。
「ビル、お前も、他の貴族と同じなのか? 彼は捨ててもよい命だと、お前が言ったであろう、『しっかりと兵をみてください』と、彼らは今回の戦の為に領主達が集めた志願兵達だ、皆、正規兵ではない、普通の民だ、彼らを見捨てることは国王として出来ぬ」
「しかし、陛下!」
「だが、諸君ら騎士達は違うであろう、この国と王であるわたしに忠義を誓った者達だ、君等の仕事は何だ、この国を護ることであろう、この国に住まう民を護ることであろう、ならば死を恐れるな、民と国を守ることに恐れを抱いてはならない、勇気あるパティールの子らよ、わたしの為に、この国の為に、そして国民の為にこの地で戦い果ててくれ!」
一瞬の静寂の後、「パティール王国万歳!」と誰かが声を挙げる、それに釣られるかのように「万歳」の声が一斉に上がり始める、そしてそれは大きな声の渦となり、次第に勝鬨にも似た歓喜の声に変わる。
敵陣営から声が上がる、士気が高揚しているとエレキは思った。
「なんだ、何が起こっている、エレキ!」
「最後の足掻きですよ、それに既にこの戦は積みです、敵の前衛は崩壊、中衛もあと一押しで潰せます、それに秘策がそろそろ動く頃でしょう」
「その秘策とは何だ?」
「傷口と言うのは、表面が綺麗なら直ぐに治るものです」
「??」
「ですが、表面ばかりに気に取られて、内側に侵入した細菌を見逃せば、傷口は内側から腐り始めるのです」
エレキは笑みを零した。
騎士達が奮戦を始めた、今まで押されていたのを押し止め始める。
やはり、軽装歩兵と重装甲歩兵では防御力の厚みが違った、さらにパティール軍は厚みを利用して押し返そうしていた。
突然の敵の息の吹き返しに、戸惑うラバール軍、その簡易に領民兵を次々と後退させる。
領民兵を達は既にボロボロで、立っているのがやっとだった。
「ビルヘイム、あとどれぐらい騎士たちは持つか?」
「半刻持てば良いかと、わかった、お前も退却準備を」
「それなら陛下も!」
「わたしは、もう少し状況を見極めてから行く、先に行け」
ビルヘイム、静かに頷き、一礼してその場を離れる。
さて、この先の戦い方を考えなければならない、こうなれば北部の増税を飲んで、南部から兵を出させるしかない。
そんなことを考えていると、一人の伝令兵が近づく。
「陛下、申し上げます、後方に敵の援軍と思われる兵団を確認しました!」
「なんだと!」
「このままでは、先ほどの逃がした領民兵と接触する可能性があります」
「ご苦労だ、そろそろ潮時か、全軍に退却の準備を――」
「それからもう一つ伝令がございます」
「伝令だと、誰から――」
カルマはその先が言えなかった、胸に何か冷たいモノが刺さったのだ。
それは剣だった、空しく冷たい剣先がカルマの胸元を貫いていたのだ。
「き、貴様ぁ」
「伝令はわたしからですよ、陛下、声を聴いても思い出していただけないとは、悲しい限りですな、あれ程、国に尽くしたというのに」
カルマを刺した伝令兵は兜を脱ぎ捨てる。
その顔は見知った顔だった。
「ビクトリアス、お前もか」
かつての外務卿の姿がそこにあったのだ。
内通罪で、領地での謹慎を言い渡された男だ、ビルヘイムは禍根を残さないように処刑するべきだといったが、利益供与があったとしても、彼がこれまで王国に貢献度を見て、更迭人事で済ませたのに、なぜ。
「そうそう、カーベイン公爵から伝言です『あとの事はお任せして安らかに床に就いてくださいとのことです』」
カルマの意識が薄れていく、ビクトリアスの不敵に浮かぶ笑顔、それがカルマ王の最後に見た光景となった。
敵陣に異変が起きたのは、カルマがビクトリアスに討たれて直ぐだった、本陣から『カルマ王が討たれたぞ!』という声が上がり、それを聞いたパティール軍の攻勢が止まったのだ。
ある者は理解できず、ある者は絶望に顔が青ざめる。
そして、いつの間にラバール軍から勝鬨の声が上がり始める。
エレキは勝ったと思った、これでよい。
あとは王都を落とした後、南部のカーベイン公爵と内密に和睦を進める。
カーベイン公爵も傷が広がる前に手を打つハズだ。
と、ふと、何かの気配を感じ、周囲を見渡す。
左の丘の上の森から一斉に鳥が飛び立つのが見えた。
(まさか……)
そのまさかであった、左の丘の上から声が上がり、鋭い崖から騎馬隊が駆け下りて来たのだ、数はおよそ千騎程だ。
そして、その騎馬隊が掲げる旗を見て細い瞼が見開く。
ハマール領の旗だった。
「バカな、ハマールの兵だと!」
北部には二万の兵を牽制の為に向かわせたハズだ、攻撃してきたのなら連絡が入るハズだ。
何故?
エレキの疑問の答えは五日前に遡る。
カムイは、ジルマ言われた通り作った魚料理をもって会議室に向かった。
会議室には既に何人かの人が座っている、見ると全て領内の中隊長クラスと今回王都から援軍として派遣されて来た、ガンダルフ子爵の配下の部隊長達だった。
成程な親睦会みたいなやつかと勝手に解釈したカムイは料理を出す。
「お待たせしました、今日は生きた海魚手に入りましたので手に選りをかけて作らせ頂きました、『アジの南蛮漬け』『アジのツミレ団子』『アジの中骨唐揚げ』です」
皆が顔を見合わせる、誰もフォークをつけようとしない、皆、聞きなれない料理に戸惑っているようだ。
その中でガンダルフだけが南蛮漬けに手を付ける。
「フムン、よい味だ、ビネガーが利いている、夏の暑さで食欲のない胃でも通るな、身もしっかりと味がしみ込んでおる、それにこのツミレと言う団子もなかなかどうして、深い味わだ」
それを聞くなり皆が一斉に手を付け始める。
「確かに良い味ですね、ビネガーの酸味とこれはハチミツかな、微かな甘みと辛みが相まって新しい味だ」
「フム、将軍、中骨など、捨てるようなモノまで料理にしてしまうとは、そしてカリカリとした食感、美味い」
なかなか好評のようだ、一安心した。
ふと、ジルマの顔が浮かないことに気付く、やはり何かあったのだろうか、そう思っていると、ジルマが静かに口を開く。
「皆に、聞いてもらいたいことがある」
ジルマはそう言って、話し始めた。
レシピ公開:白花さんのレシピ提供『白身魚の南蛮漬け』
;中骨の唐揚げ
白花さんから頂いた縛りの中で作られた南蛮漬けです。
白身魚ならどれも合うと思います。
物語上ではアジとして出しました。
もう一つは中骨唐揚げ、魚を捌く際に出る中骨もおいしく頂きましょう
では、材料から行きましょう。
材料:白身魚の南蛮漬け
3枚におろした白身魚
塩少々
薄力粉
ニンジン 千切り 2分の1
玉ねぎ スライス 4分の1
ニンニク みじん切り 1かけ
唐辛子 種取り 1本
白ワイン 大さじ3
白ワインビネガー 大さじ1
蜂蜜 大さじ半分
レモン(があれば)汁 大さじ4
オリーブオイルがあれば 大きさ4
調理
①白身魚は骨を取り、食べやすい大きさに切り、両面に塩をふります、中骨とっておいて唐揚げに!
②鍋にオリーブオイルを熱し、ニンニクを入れ中火、よい匂いがしたら玉ねぎ、唐辛子を入れてさっと炒めます。
③白ワイン、蜂蜜を入れて一煮立ちさせてボウルに移して、ニンジン、レモン汁、ビネガーを加えて冷蔵庫で冷やします。
④魚の表面の水分を拭き取り、薄力粉をまぶして熱したオリーブオイルで揚げ焼きにします。
油を切り、お皿に盛り付けます。
⑤③で作った、汁を上にかけて冷蔵庫に寝かせて完成です。
中骨の唐揚げ
材料
捌いた中骨
塩・・・・適量
小麦粉・・適量
①水気を取った中骨に小麦をまぶして揚げるだけです
どれも、最高の出来でした。
白花さんレシピありがとうございました!