生徒会のメンバー
「佐野君、初めまして。生徒会会長、三年一組の高ノ宮都です。どうぞよろしく」
「はっ、はい!こちらこそ」
「で、あそこの右側に座っているちょっと怖そうな短髪の女の子が
書記、二年一組の東雲咲樹さん」
「…どうも」
「で、左側に座っているツインテールの女の子は、会計で二年一組の
宮河真琴さん」
「よろしくお願いします」
「そして、宮河さんと向い合せで座っているおどおどした女の子が
副会長、三年一組の大宮桜花さんです」
「はっ、はじめましてっ!」
「以上が生徒会現在のメンバーです」
「あっ、はい…ありがとうございます」と優太はひとまず自己紹介してくれ
たことにお礼を言う。だが、とても緊張していた。
ただでさえ人見知りの彼が、まさか生徒会に出向くことになるとは
まさに想定外の域を超えている。心臓が一つでは足りないぐらいに今の彼
の心臓はドキドキしていた。
それを近くで見ていた小早川は、「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」と
フォローをする。
「二人共、何か飲む?コーヒーと紅茶があるんだけど」と高ノ宮が言う。
「では、紅茶を。佐野君はどうしますか?」
「あっ、はい。じゃあ、コーヒーで」
「じゃあ、机と椅子そこら辺のを自分で持ってきて座ってね」と高ノ宮は
ロッカーからポットを取り出して、コンセントに突き差して沸騰するのを
待った。
その間に、小早川と優太は言われた通りに机と椅子を持って来て
小早川が大宮の席の隣、優太は宮河の席の隣へとくっつけて座った。