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閉じ込められた冒険者のダンジョン攻略  作者: 田原 林
1章 冒険準備編
2/4

閉じ込められた世界の中で

3話目はまだできていないのですが、2話目投稿しちゃいます。

もし、読んで頂けたら直した方がいい点など、教えてください。

1話 閉じ込められた冒険者達


ベットに座っていたリクトは、テーブルにおいてあったコップを取り、中に入っていた水を飲んだ。一気に飲み干すと、コップをテーブルに置きベットに寝っころがった。


「父さんがくれた魔法はどんな魔法なんだろう。明日ダンジョンに入ったら、試しに使ってみるか。今日はいろいろあって疲れたしもう寝よう」


朝になり、小鳥の鳴き声が聞こえてくる。リクトは大きなあくびを一回して、立ち上がった。そして朝ごはんを食べたり、歯磨きをしたりして、ダンジョンに入る準備をした。準備が終わると大きな深呼吸をしてダンジョンに向かった。


「今日は父さんにもらった魔法を試してみよう。どんな魔法なのかも知りたいし。強い魔法だといいな」


そんなことを言っているうちにダンジョンに着いた。


「今日は、なんかいいことありそうだな」


今日のリクトは、とても活き活きしていて考え方がポジティブだった。父との再会でリクトは少しだが何かが変わっていた。


ダンジョンに入り、小級モンスターを探していると、少女の叫び声が聞こえてきた。リクトは慌てて声のする方へ向かった。そこには第1層のこんな浅い場所には存在しないはずの大型モンスターがいた。大型モンスターの近くには、頭に怪我をしている1人の少女と、その後ろで腰をついて動けなくなっている少女がいた。その周りには、複数の死体が転がっていて、たぶん大型モンスターにやられてしまったのだろう。


リクトはすごく震えていた。初めて見る大型モンスターの凶暴さ、自分の何倍もあるデカさ。リクトは今すぐにでも逃げ出したくなった。だが、大型モンスターに怯えず立ち向かっている少女を見て、リクトは逃げたくないと思った。


「クソーッ」


リクトは、声を張り上げながら大型モンスターに向かって行った。何も考えずに突っ込んで行ったリクトは、腰にかけている剣を取り出しモンスターに思いっきり突き刺した。だが、モンスターはびくともせず3秒ほどの沈黙が走った。リクトの勇気は3秒の沈黙に変わってしまった。するとモンスターが思いっきり腕を振った。なんとか左腕でガードはしたが、それでも何メートルも吹っ飛び壁にぶつかった。リクトはその場に倒れこみ意識を保つことで精一杯だった。だが、モンスターはリクトの方へと近づいてきていた。絶体絶命の状況に置かれているリクトは、魔法のことを思い出した。リクトはなんとかその魔法を使った。すると傷が癒されていき、体が紫色の光に包まれた。リクトは立ち上がり、右足で踏み込んで走り出そうとすると、その一歩だけで、ものすごいスピードが出た。リクトは右手に持っていた剣を構えて一切りすると、なんとモンスターの体が真っ二つに分かれ、モンスターを倒してしまった。


「なんだ…これ…こんなの、僕の力じゃできないよ…」


リクトはこのチート級の力に呆然とした。紫色の光が消えるとリクトは倒れ込んだ。全身の力が抜けてしまい、動こうにも体に力が入らない。そこにモンスターと闘っていた少女ともう一人の少女がやってきた。


「大丈夫ですか?」


リクトはなんとか話すことはできた。


「なんとか、僕は大丈夫。それより君たちは大丈夫?」


「はい、私たちはお陰様で大丈夫です」


「そっか、大丈夫なら良かったよ」


リクトは大分体に力が入るようになってきたので、壁に背中をかけ座り込んだ。


「助けて頂いて本当にありがとうございます。あのままだったら私たちはモンスターにやられてました」


「そんな、お礼なんて要らないよ」


「ダメです。他にも何かお礼をさせてもらいます。なんでも言ってください」


少女二人はとてつもない勢いで迫ってくる。リクトは、考えた。少女が満足してくれて自分にも得がある解決方法を。そしてその2つに当てはまる解決方法を考え出した。


「それなら僕と一緒に冒険者をやってくれないか?」


いきなりの誘いに一瞬驚いた様子をしたが、すぐに返事を返してきた。


「そんなことでいいんですか?」


二人とも息ぴったりに聞いてきた。


「僕は1人で冒険者をやっているからサポートしてくれる仲間が欲しかったんだ」


「分かりました」


2人は即答だった。その早さにリクトはちょっとびっくりした。


「それじゃあ自己紹介をしないといけないね。僕は、リクト。歳は15の、冒険者歴は1年だ」


「それじゃあ次は私が自己紹介しますね!私はクリスタです。歳は14の、冒険者歴は1ヶ月です。ちなみにスリーサイズは…」


「ちょっ、ちょっと待って、そんなこと言わなくて大丈夫だよ」


クリスタのいきなりの言動にリクトはびっくりした。


「えー、まあリクトさんが要らないって言うなら仕方ないですね」


クリスタは、ちょっとがっかりした素振りを見せたがリクトの反応に、ニヤニヤしていた。


「次は私ね。私はリナ。歳は15の、冒険者歴は、クリスタと同じで1ヶ月よ」


リナは、クリスタと比べると、とても大人な感じで15歳とは思えない落ち着きをしている。


「これで全員の自己紹介が終わったね。僕は頼りない冒険者だけど、これからよろしく」


「そんなことないですよ。すごく強くて私、惚れちゃいました」


「そうよ。モンスターに剣を刺した時は、びっくりしたけど、あの魔法すごく強くてびっくりしたわ」


そんな話をしていると、突然三人の体が光りだし、いつの間にか真っ白な空間に立っていた。そこには何人もの人が居た。ざっと見ただけでも、2万人ぐらいはいるだろう。


「ちょっとこれはなんですか?」


「なんで私たちこんなところにいるのよ」


「僕だって分かんないよ」


3人が混乱している中、突然男の声が聞こえてきた。


「冒険者の諸君、初めまして私は、神イリオスだ」


辺りがざわつき初め、1人の男が声を荒立たせた。


「何が神だよ!そんなもんいるわけないだろ。神だって言うなら証拠を見してみろよ!」


「確かにそうだな信じてもらうには証拠が必要か」


そう言うと声を荒立たせた男が苦しみ出し、死んだ。


「これで分かっただろう?私が神だということが」


辺りは静まり返った。


「それでは、これから話すことを何も言わずにしっかり聞け」


「君たち冒険者には、これから私と他の神で創った世界に行ってもらう。そこには君たちが住んでたのと同じような世界がある。町には、我々が創った村人がいる。村人は君たちのサポートをしてくれるから、仲良くしろよ」


「そして、ここからが大事なところだ。君たち冒険者には、ダンジョンの攻略をしてもらう。まずはその世界へ移動するとしよう」


すると、集められていた冒険者の体が一斉に光りだし、いつの間にかものすごくでかい塔の前まで移動していた。


「この塔は、我ら神々が作り上げたものだ。この塔の中には、あらゆる風景のダンジョンがあり、モンスター達が存在する。ダンジョン攻略、これは最上階のダンジョンまで行きボスを誰か1人でも倒せたらクリアとなる。だが、この塔の中にいるモンスター達は君たちが今まで闘っていたモンスターの3倍は強いだろう。だが、君たちにはスキルや特殊魔法など、今まで使えなかった物を使えるようにした、だからこの力でダンジョンの攻略をしてくれ。最後に一つこの塔の中には裏ダンジョンというのがある。それでモンスターを倒すと、スペシャル報酬がもらえる。それを使えばダンジョン攻略の助けになるだろう。使わずに普通の装備でダンジョン攻略するのもありだ。まあダンジョン攻略頑張ってくれ、我々神は天界で君たちの頑張りを見させてもらうとしよう」


そう言い残すと神の声は聞こえなくなった。冒険者達は、ざわつき始めたが、どうやっても帰れないことに気付くと町の方へと向かい始めた。


だが、リクトはその場で呆然としていた。


「リクトさん、大丈夫ですか?」


「ん?…ああ大丈夫大丈夫それじゃあ僕たちも町へ行こうか」


「そうね。それが一番いいわ」


リクトはすごく驚いた。なぜならここまでの流れが全て、父さんの言った通りだからだ。


「なんでだ。なんで父さんの言った事が全て当たっているんだ⁉︎」




イリオスは天界へ着いた。そこには10人以上は神がいた。


「面白そうな子はいたかい、イリオス」


「ああ、今回も面白くなりそうだ。だが…」


「なんだよ、イリオス。何かあるのか?」


「もしかしたら今回は、今まで以上にすごいことが起こるかもしれない」


「今まで以上にすごいこと?」


「と言っても、それにはある子の力が目覚めなければ起きないがな」


天界では、神たちが1つの部屋に集まり真ん中にある、どうやって創ったかは不明の地上を監視できるモニターみたいな物を囲んで座っている。イリオスは席に座ると前屈みになり、モニターをじっくり観察した。


「今回は本当に面白くなりそうだ」








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