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第69話 執務中のレオナルド




───その頃、レオナルドは領主室にて、机に積み重ねられた書類を取り、執務をしていた。書類に記された署名に、最高責任者である自分の名前をサインする。もちろん内容に不備が無いかを確かめて………。


「ふむ、町の経済は安定しているようだな………」


 レオナルドは町の雇用、経済、失業率の報告書を眺める………成果としてはスラム地区から人が減った事だ。理由は雇用が増えた為、所得が増したからだ。自分が領主として、国内外の幅広い資本をノースゲイルに受け入れ、それにより仕事が増えた。


 レオナルドは報告書を眺め、うんざりした表情を浮かべる。


「相変わらず貴族がうるさいか………」


 1枚の報告書にため息、それは(外内資系の人間が増えた事により、貴族派の人達が景観や文化、伝統が汚れると難色を示している)と言う内容が入っていた。


 ま、言いたい奴は勝手に言っていればいいさ………と、嘲笑してやる。何故なら市民に雇用を生み出すのが領主として当然だからだ。


(しかし………今は落ち着いているが、それにより悪徳な商売を生業にする者達も増えるかも知れないな………)


 レオナルドはパッと予想し、そして先の事を考える。


 国内外の資本事業者が町に来れば法人税が発生する。それにより貧しい者達や何かしら理由で働けない者達に対し、福祉政策を施す事が出来る………。しかし、何処の町にも納めるべき法人税を誤魔化す者は絶対に現れ、その為には治安維持も必要不可欠だ。


 すると、引き出しから1枚の書類を取り出し、要請状を書き上げる。


「アイツ《|ルーファス》に帝国騎士隊を町に駐留させて貰えないか、頼むとしようか………」


 レオナルドは一応、親友であるルーファス皇太子を思い浮かべる。アイツ《|ルーファス》は性格が悪いが、俺が要請すれば恐らく騎士隊くらいは寄越してくれるだろう。


 ───親友が僕に頼み事なんて、この上ない喜びだよだ。騎士隊だろうが、師団だろうが、いくらでも寄越してあげるよっ


 親友の頼みに、ルーファスの喜ぶ顔が目に浮かぶ。ちなみにレオナルド、これまでルーファスに頼み事はした事がない。何故なら奴《|ルーファス》は説明無用なまでの性悪で、頼み事を要請しても受け入れてくれる保証はないからだ。


 しかし………奴《|ルーファス》に頼み事を要請する決意したのは先日の社交パーティーの出来事だった。(頼み事があれば僕に頼ってよ)と、確かに言っていた。


 すると、コンコンっとノックする音。


「何だ?」


「失礼します、レオナルド様にお手紙でございます」

 

 入って来たのはミランダ。


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