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第68話 久しぶりの両親?


  


───デートから数日後………。


「まったく、あいつらは勝手なんだから………」


 ソフィアは怒りの表情を浮かべ、大通りを歩いていた。小麦色、もしくは白塗り、モダンかつオシャレな中流層の建物が並び、道には馬車が走り、いつものように人々が行き交っている。


 その目的はとある人物達に呼び出されたから………。


 ★★★★★★


 あれは1時間前、ソフィアは会食室にて朝食の最中の出来事だった…………。


 私《|ソフィア》は朝食であるイチゴジャム付きのトーストを食べていた。


「ソフィア様、アナタ宛てにお手紙でございます」


 ミランダは手紙を渡す。


「私宛てに手紙?」と、受け取るソフィア。

 それは領主館に届いた一通の手紙、差出人はパブロとオリエだ。


 ───ソフィア、元気にしているか?父さんと母さんも、元気だ。少し会えるか?お前の顔が見たい。場所はかつての実家があったスラム地区にある広場だ。


 との内容だ。


「あ・い・つ・ら………」


 よくもぬけぬけと………もちろん、あの時を忘れた訳がない。借金と未納税のカタと引き換えに、自分勝手に私を売り飛ばし、挙げ句の果てには行方を晦ませたのだ…………。


 そして身仕度し、伝えられた場所に向かうのである。服装は昨日と同じ、両肩が開いた長袖の青いシャツに白のスカート、足にブーツだ。


 ───パパとママは新天地でレオナルドさんに紹介された仕事に就くことにした。色々と大変だけど、頑張ってな…………。


 あの置き手紙の内容が、沸々と思い出してしまう。正直に言うと、一発くらい殴ってやらないと気がすまない。



 そして…………かつての実家であるスラム地区の広場にたどり着く。それはいつもの殺風景な景色、まるで見放されたかのように舗装されていない地面に、ボコボコに亀裂が入ったコンクリート造りの家屋が並び、あとこの地区の生命線である井戸。


「まったく、誰もいないじゃない…………」


 辺りをキョロキョロと眺め、ソフィアはため息を吐く。


 ただのイタズラか、それとも急用が出来たか。うちの両親は相変わらずだな…………と、あきれ果てる。一発、アイツらをぶん殴れなかったのは仕方ない。


(仕方ないから帰ろう…………)


「待ちなさい、ソフィア・マクミラン様」


「えっ?」と、後ろから響かせる声に、

ソフィアは振り向く。しかし、その声は両親の声ではなく、他人の声。その声は他人行儀かつ、どこか不穏な雰囲気を放っている。


 ───アナタを迎えに伺いました、レオナルド様の父、アーネスト様の命令になります。


 老執事は落ち着いた姿勢で、お辞儀する。


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