第64話 自己紹介する2人
「誰だ、コイツら?」
レオナルドは尋ねる。
「先日のパーティーで、絡んできた三バカ娘」
「誰が三バカ娘よ、誰が?………貴族である私達を信号機娘や三バカ娘呼ばわりして、失礼じゃありません?」
「やめない。そんなに凄んでは、みっともないわよ………アナタ、私の事を覚えているかしら?」
ソフィアの発言に憤る青いスカートの娘を落ち着かせ、赤いスカートの貴族娘は落ち着いた姿勢で彼女に尋ねる。
少し間を開いて、ソフィアは思い出す。
「そう言えば………赤いスカートの方は確かリタ・クレイブ?」
と、ソフィアは赤いスカートの娘に指を差して言った。自慢ではないが、記憶力は良い方だ。一方のリタは、名前を覚えてくれた事が嬉しかったのか、視線を反らして頬を赤くしている。
───すると、青のスカート、黄色のスカートの娘は腕を組み、(じゃあ私の方は?………)と、言わんばかりに睨みつけ、ソフィアに圧を掛けてくる。
のしかかるプレッシャーに、思い出そうとするソフィア、しかし………。
「あとは………ごめん、誰だっけ?」
「おいっ!!」
覚えていない事に、2人はツッコむ。
「だって、名前を聞いていないから………」
「あ………そう言えば、そうでしたわ」
青いスカートの娘はうっかり忘れていた。確かに、社交パーティーにて一方的に絡んだけど、名前は名乗っていない事に気付いた。
───とりあえず、2人は自己紹介する。
「わたくしはリアラ・ノイン」
「私はマリーナ・セレスティよ」
青いスカートはリアラ、黄色のスカートはマリーナとそれぞれ自己紹介した。
「私も、アナタ達に自己紹介してないからするね………私はソフィア、よろしくね2人共」
ソフィアは親しげに言った。しかし、2人は腕を組み、彼女に圧を掛けて言う。
「ま、よろしくしてあげても良いですよ………だけど、ルーファス皇太子とダンス相手にしたからと言って、あまり良い気にならないでおくことね」
「それでは、行きましょうリタ様、マリーナ」
「はい、リアラ様」
マリーナは、高笑いを上げて休憩スペースから立ち去るリアラを追い掛ける。さらにその後を、赤いスカートのリタは追い掛けようとした、そのとき。
「ソフィアっ」
立ち止まり、リタは話しかける。
「ええっ?」
「………その、皇太子様とのダンス、上手かった。けど気をつけなさい、皇太子様とダンス相手をしたら、それを疎ましく思う人が出てくるから………」
そう言い残し、リタは2人の後を追い掛ける。
「何か、よく分からない人達ね………」
頭をポリポリと掻き、3人娘を見送るソフィア。




