第57話 パーティー後
「ルーファスっ!!」
瞳を開き、ソフィアは思わず声を張り上げて手を伸ばす。しかし…………目の前に映るのは天井、そこは自身の部屋の中だ。
さっきまで私、社交パーティーにいて、ルーファス皇太子とダンスをしていたハズなのに…………そうか、あの時私は彼の激しい演奏曲のダンスを踊っていて、フラフラになりながらも付いていって、そして…………。
「気を失ったんだ私…………と言う事は、今の夢?」
ソフィアは思い浮かべる、さっき見た夢を…………いきなり彼に婚約破棄を迫られ、あのバ家族と再会して、全ては夢だったって事?。
静かな部屋、時刻は今何時だろう?…………多分だけど、深夜くらい。
あれが夢だと、ホッとひと安心してため息を吐くソフィア。
(少し、喉が渇いたな…………)
ベッドから立ち上がり、部屋を出る。1階の会食室に向かえば、給仕係のボブさんはいないけど、飲める水くらいはあるだろう。
ソフィアは1階の廊下を歩いていた。消灯時間であり、真っ暗だ。頼みの灯りは、窓から差し掛かる月夜の灯りのみだ。ソフィアは片手でランタンを持ち、暗い廊下を歩く。
(あれ?…………)
すると、ミランダが歩いていた。ソフィアから背を向け、突き当たりの通路を左に曲がる。どうしてこんな時間に彼女が…………と、思わずソフィアは彼女を追いかける。
「…………ミランダ?」
左の通路を見ても、彼女の姿が確認がとれない。もしかして、気のせいか…………。
「何をしている?」
「ひゃっ!!レオナルド?…………」
ソフィアの背後に、レオナルドがいた。いきなり声を掛けられたので、ビックリした。
「もう、身体は大丈夫か?」
「ええ、もう大丈夫だから…………ただ、喉が渇いたなって…………」
ソフィアは言った。
「そうか…………その、なんだ。ルーファスから伝言があったから伝えておく」
「ルーファス様から?」
「ああ、無理をさせてごめんっな…………あと、お前と花園のデートの事なんだが?」
「えっ?」
「ここから町の外に、景色の良い花園があるんだ。もし、よかったらお前もどうだ?」
「うん、良いよ。何時いく?」
ソフィアは尋ねる。
「…………そうだな、明後日がどうだ?その日が都合がいい」
「分かった、楽しみにしているね」
ソフィアは彼の前から立ち去る。
そして…………ソフィアが完全に立ち去るのを確認してから、レオナルドは言う。
「行ったぞ、出てきても良いぞ」
「はい…………」
壁の隙間から出てきたのはミランダ。
「公爵について、何か情報はないか?」
「はい…………」
レオナルドの質問に、ミランダは情報の術を答えるのである。
花園のデート。




