第51話 本日のメインイベント
レオナルドによるデートの誘いに、ソフィアは(いいよ)と承諾した。花園の観覧とは、花を見て回るだけの奴か………ちなみにソフィア、花は見て回って楽しむのではなく、食べる物として認識している。何故なら家が貧乏だった為、草花を煮て油で焼いて食べていた頃があるから………。
味の方は………素揚げは不味かったが、パパが気まぐれで塩を振りかけたらそこそこ美味しかった。
───その後、パーティー主催者のレオナルドは会場の演説台に立ち、シャンパンが入ったグラスを片手に告知する。会場内には国内外にて、様々な分野にて幅を利かせた権力を持った招待客の人達、レオナルドに視線を向けるのである。
「皆様、我がサンタクルス家主催の社交パーティーに出席に頂き、ありがとうございます」
レオナルドの言葉に、招待客の人達はパチパチと拍手喝采。
「私、レオナルド・サンタクルスが領主として、はや5年の月日が流れました。時間の流れとは早いモノです、これまでは父上が領主としていましたが、その父が退任して私に領主を託され、父とは違う政策で民を導き、大変ですが充実とした日々を送っています………」
会場内にいる招待客の人達を眺めながら、レオナルドは言った………。しかし招待客の人達はただ、静かな様子でレオナルドに視線を送っている。
この中に、もしかしたらハイアームズ公爵の息が掛かった者が………。しかし、皆はどれも同じ顔色であり、誰が公爵派のスパイなのか分からない。しかしレオナルドはポーカーフェイスを乱さず、進行に徹するのである。
「さて、只今より本日のメインイベントの社交ダンスを始めます。気に入った方々を誘い、心ゆくまでお楽しみくださいませ」
レオナルドはお辞儀し、社交ダンス開始を宣言する。
すると………会場ホールに響き渡るのは演奏隊によるクラシックな音楽。招待客の人達はパーティーに慣れた様子で次々とペアを組んでいき、開けた空間となった中央ホールにて、ダンスに繰り出すのである。
演奏隊によるクラシックな音色に合わせ、招待客の人達は社交ダンスを発揮していく。
(うわぁ~〜〜〜…………)
生のダンスパーティーに瞳を光らせて驚くソフィア。その光景は彼女にとっておとぎ話の中の世界だ。全体がキラキラして、この世界にいる自分が信じられない。ダンスに勤しむ招待客の人達、その足捌きと腰使いの技術は慣れたようで、まるでプロのアーティストだ。
───あ、あの子たちはっ
その中に、先ほどソフィアに絡んで来た赤、青、黄色のドレス娘達も年頃の男子とペアを組み、ダンスに勤しんでいる。




