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第50話 デートに誘う鬼畜領主




───社交パーティーの客席スペースにて、3人は世間話に華を咲かせていた。とは言うものの、レオナルドとルーファス皇太子との会話が大半だ。内容は領地運営における政治的なモノや外国における情勢、等といった難しい話や、付いていける話と言えば皇太子の趣味の乗馬や、意外ではあるけどレオナルドの花畑の観覧といった話だ。


 するとルーファスは、ソフィアに視線を向ける。


「ところで、ソフィア君は乗馬は好きかい?」


「えっ?乗馬………ですか………」


 ルーファスに、いきなり話を振られてびっくりする。何故なら帝国の皇太子、平民の立場では雲の上、いや神のような存在だ。


 乗馬とは、馬に乗る趣味の事だ。ソフィアの頭の中に浮かぶのは、乗馬スーツを着用して馬に乗って道を駆け抜けるイメージだ………。しかし、平民出身のソフィアにとっては乗馬趣味は皆無であり、基本、馬は食べられるか食べられないか………しか考えていない。


 ルーファスは言う。ソフィアの顎をクイっと指で持ち上げて囁きかける。


「それとも………君は乗るより、乗られるのが好みかい?。草原を駆ける馬のように………」


「えっ?」


 ルーファスの言葉の意味に、咄嗟に離れてびっくりし、思わずソフィアは頬を赤くしてしまう。


「ふふ、冗談だよ。そのウブな所が可愛いな、君は?」


 席から跳び上がるソフィアに、ルーファスはクスクスと笑って言う。

 

「おい、ルーファス?」


 レオナルドはドッと圧を漂わせる。


「そんな恐い顔、しないしない。ホラ、バトンタッチだ」


「お前っ………」


 レオナルドは何か言おうとした途端、レオナルドはバトンタッチし、ソフィアの話し相手を交代する。するとルーファス、小さい声で囁きかける。


 ───君の方から、デートに誘ってみれば?僕が場を温めて、彼女を盛り上げてドキドキさせているからチャンスだよ。


(まったくお前は………)


 やり方はアレだが、ルーファスの性悪な言動に少しだけ感謝するレオナルド。

  

 ドキドキで盛り上がる気持ちのソフィアに、レオナルドは話しかける。


「ソフィア………もし、お前が良かったらなんだが………少し2人で外出をしないか?」


「えっ?………レオナルド様と?」


 レオナルドの誘いに、ソフィアはびっくりする。何故なら彼は、借金と未納税をカタにして一方的に差し押さえ扱いにして婚約してきた鬼畜領主だ。


「そうだ………花園の鑑賞なんだが、良かったら行かないか?あとな………お前は俺の婚約者だから様付けはいらないから、これからはレオナルドと呼んでも良いから」


 レオナルドは言った。婚約させた身とは思えない不器用なセリフに、ルーファスは(可愛い)と思われるのである。


 

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