第31話 ソフィアの部屋に入る領主様
くかぁ〜〜〜、くかぁ〜〜〜………。
部屋にてソフィアは仰向け大の字の体勢でベッドで就寝。被っていた布団は寝相により床に落ち、たくましく寝息を立てるのである。
───カチャ………と、静かにドアを開いき、寝静まっているソフィアの部屋を訪れるレオナルド。
「ま、寝ているよな………」
もしかして、まだ起きているかも知れない………と、期待している自分がいた。当たり前だが、こんな時間帯であれば誰でも寝ている。彼女の部屋を訪れた理由は、落ち込んでいるからと来てみたら案外、大丈夫みたいだ………。
ぐーすかと寝息を吐き、就寝中のソフィア。その就寝姿は貴族とは思えない程にだらしなく、ついでにブラウスから覗かせるヘソを、片手でボリボリ掻いている。
「まったく、そんな格好で寝ていたら風邪引くぞ………」
レオナルドは優しい手際で、床に落ちている布団を被せてやる。
ドンッ………。
布団を被せてもらうソフィア、しかし蹴飛ばして布団を床に落とす。
「コイツ………」
再び布団を被せるレオナルド。
ドンッ………。
またしても、ソフィアは掛けてもらう布団を蹴飛ばして床に落とす。
ハハハハハハ………コイツ。と、眉間にしわを寄せ、少しイラっとしたのか、レオナルドは床に落ちた布団を広い上げ、再び被せる。
「ふんっ」
レオナルドの好意を知らず、ソフィアはドンッと蹴飛ばし、床に布団を落とすのである。
(いい加減にしろよ)
レオナルドは布団を被せる、それによりソフィアは蹴飛ばして床に落とす。それが1回、2回、3回、4回………と、続いていく。レオナルドは負けず嫌い、何としても寝ているそのに布団を被せてやる。と、対抗心を燃やす。
しばらく続く攻防、そして………。
「ハァ………ハァ………ハァ………」
息を切らし、疲れ果てるレオナルド。この攻防、ソフィアの勝利となった。
その勝利に喜ぶように、ソフィアはベッドの上で大の字となってスヤスヤと寝息を立てていた。
(本当は起きているんじゃないかコイツ?)
露出したヘソをボリボリと掻き、就寝中のソフィアの言動を疑うレオナルドである。
ふと、彼女の寝ている姿をじっと眺めるレオナルド。少しイタズラしてもバチは当たらないと、額に掛かる前髪を指先でそっと優しく払い除け、ゆっくりと顔を近づける。
───う〜〜〜〜ん………。
ソフィアは身体を反らし、横の体勢となって寝返りを打つ。
ふと、彼女の机にある物がある。それは作りかけのハンカチ、領主様へのプレゼント用に作ったが無くしてしまい、再び裁縫している物だ。しかし何度も失敗したのか、糸がクシャクシャに出た布だ。




