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第10話 新たな魔石

 狼のような魔物は10匹ぐらい集まってきた。

 瑠依達の周りを取り囲むも、襲ってくる様子はない。

「こいつら何故襲って来ないんだ?」

 ルシアンはスレイヤーソードを構えながら瑠依に言った。


「仲間が集まって来るのを、待っているのかもしれないですね」

 瑠依は魔法陣を作りながら答えた。


「それならば先制攻撃するか…」

 ルシアンはそういうと、魔物の一匹に斬りかかる。


「グサッ!!」

 魔物は真っ二つに斬られ、倒れて絶命した。


 ゴーレムも魔物の中に突撃するも、魔物は逃げ回る。更にルシアンは、別な魔物に斬りかかろうとするも逃げてしまう。

「ちょこまかちょこまかと!こういう時こそ、勇治の神剣があれば」


 新たに狼のような魔物が、次々現れる。

「くそ!切りが無い……しかも、どんどん集まってくる」

 ルシアンは徐々に焦ってきた。


 ゴーレムも魔物を追いかけるが、魔物は相変わらず逃げ回るっている。



 すると、後ろから大きな狼の魔物が一匹現れた。

「こいつら、この魔物を待っていたんだ…」

 するとゴーレムは大きな狼の魔物に突進する。ゴーレムは首と胴体を掴むと、引きちぎり一瞬で戦いは終わった。


「ゴーレムが敵じゃなくてほんと良かったよ~」

 ルシアンは思わず本音が漏れた。



 まだ周囲に数十匹の魔物がいる。

「ルシアン様、どいて下さい」

 瑠依は雷の5本の矢を構えている。


「瑠依!?ただの雷の矢で何を…」

 そう言いながら、ルシアンは一旦下がった。


「ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!」

 瑠依が放った雷の矢が、魔物に向かって飛んだ。

 魔物は雷の矢を避けるも、矢は魔物を追跡するように魔物に向かって行く。


「グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!」

 矢は全て魔物に命中する。


 瑠依は更に別の5本の矢を構えて放つ。

「グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!」


 それを見ていたルシアンは、思わず呟いた。

「強すぎる……」


 瑠依は一人で、残っていた全ての魔物を倒した。

「いつからそんな技を?」

 ルシアンは息絶えた魔物を見ながら尋ねた。


「昨日、転移魔法を覚えるついでに、追跡可能な矢を完成させました」

 瑠依はそう言いながら、また魔法陣を作る。


「師匠も師匠なら、弟子も弟子だな~」

 ルシアンはサーガレストに行ってから、更に成長した瑠依を見つめていた。


「ルシアン様……あまり見つめられると恥ずかしいんですけど…」

 瑠依は魔法陣を作りながら言った。


「あっ!ごめん」

 ルシアンはそう言うと、倒れている大きな狼の魔物の所に行った。


「ルシアン様、その魔物の体を調べて下さい」

 絵里がルシアンに言った。

「3つ目が出てきます」


「3つ目??」

 ルシアンは魔物を剣で切り裂いた。

 魔物の体内に小さな欠片を見付けた。


「ルシアン様、それは?」

 ルシアンが後ろを振り向くと瑠依が立って、こちらを覗いてた。


「あれ?瑠依!魔法陣は?」


「もう終わりました」


「優秀過ぎる…」

 ルシアンは呟きながら、魔物の体内から欠片を手に取った。


「魔石!」

 瑠依が声を張り上げた。


「何故、魔石が魔物の中に…」

 ルシアンは魔石を見ながら言った。


「この魔物は、魔界で魔石を飲み込んで浮遊大陸に出てきたんでしょうか……」


「魔石を持っていた割には、オルトロスよりかなり弱かったみたいだけど」

 ルシアンは魔石をポケットに入れた。


「オルトロスとケルベロスは、地獄の門番。次元が違いますよ、ルシアン様」


「そうだね……あっ!ディオーネ」

 ディオーネは魔法陣から出てきて、瑠依達の元に走ってきた。


「クウには浮遊大陸は危険だから置いてきたわよ、瑠依」

 ディオーネから言われて瑠依は尋ねた。

「帰りはどうやって?」


「ふふっ、大丈夫よ」

 ディオーネは笑いながら答えた。


「ディオーネ様、入り口の場所が分からないです」


「塔の周囲を探りましょう」

 ディオーネ達3人とゴーレムは、目の前にある塔に向かった。

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