第9話 襲撃
3人が町から宮廷に戻る途中、馬車を取り囲んでいる6匹の魔物達がいた。
馬車を守るように一人の男が短剣を使って戦っている。
「ディオーネ様!あれ、魔物では?」
瑠依は馬車の周りを取り囲んでいる魔物に指をさした。
「あれはグールよ!急いで助けないと、あんな短剣じゃ簡単に殺されてしまうわ!!瑠依!ケルベロスを召喚させて!」
(どうやって王都の中に…)
ディオーネはそう言いながら、馬車に向かって走り出した。
その後ろを勇治がついていく。
「出でよ!ケルベロス!」
瑠依はリクと一緒に走った。
ケルベロスが召喚される。
ディオーネは呪文を唱えてる。
「ぐわっ!」
馬車を守っていた男性が襲われた。
「精霊よ!我に力を!サンダーアロー!」
ディオーネの杖の先から、雷の矢が放たれる。
「ギギギギッ」
雷の矢がグールに当たり、異様な声を出した。
その後からケルベロスが追い付き、グール5匹を噛みつき、引きちぎり倒した。
瑠依達は短剣の男性の元に着き見ると、腹部から腸をはみ出しており、絶命している。
「間に合わなかった…」
瑠依は絶句した。
勇治が馬車の中を見ると、2人の綺麗な女性が震えながら隠れていた。
「2人とも、もう大丈夫だよ」
勇治が声をかけた。
「えっ!?あっ!あっ…」
あまりの恐怖に声が出ないようだ。
勇治の後ろからディオーネが
「馬車の中に誰かいた?」
と声をかけた。
「ディ…ディ…ディオーネ様?」
「エリーゼとカノンじゃない!?」
「はっ、はい…」
2人はそういうと意識が無くなった。
ディオーネ達は、馬車に乗りそのまま宮廷に向かって行った。
エリーゼは意識を取り戻した。
「エリーゼ、大丈夫?」
ディオーネはエリーゼに声をかける。
「はい…」
エリーゼは隣のベッドで眠っているカノンを見た。
「あの…執事は大丈夫だったのでしょうか?」
エリーゼはディオーネに恐る恐る聞いた。
ディオーネは、ゆっくり首を振った。
「……そうですか…ディオーネ様、助けて頂いてありがとうございます」
エリーゼはペコリと頭を下げた。
「お礼はこの子に言って。この子が魔獣を召喚してあっという間に魔物を全滅させたの。この子は瑠依よ」
「瑠依様、ありがとうございます」
エリーゼは瑠依にペコリと頭を下げた。
「エリーゼは侯爵家の子女、隣に眠ってるのはカノン、伯爵の子女で2人は幼なじみ同士よ」
ディオーネは瑠依達に紹介した。
「2人はどこに行こうとしてたの?」
ディオーネは、エリーゼに聞いた。
「エクシリアに会いに宮廷に…」
「そう…後でエクシリアに伝えとくわ。それまで、もう少し休んでいなさい」
「はい…」
ディオーネは、カノンの顔色を見てから
「1日でも早くあなた達は強くならないといけないわ。エクシリアの所に行きましょう」
と瑠依達に話し、部屋を後にした。
「エクシリアはこのエゾシリア王国守備隊の中でも2番目に強い剣士よ。勇治はエクシリアに鍛えてもらいましょう。瑠依は私が鍛えるわ」
そういうとディオーネ達はエクシリアの部屋に向かった。




