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第5話 小さな命

時間が足りなかったため、今回は短いです。


 とりあえず池の付近までは何事もなく来ることができた。

 

 今日は余裕があるし、できることならこの池には近づきたくないが、もしかしたら池の周辺にバッグを落とした可能性もある。

 

 池の様子を(うかが)いつつ、その周辺を見渡す。


 「バッグは…無いみたいだな」


 …どうやらここにバッグを落としたわけではないようだ。

 

 あまり池に近づかないようにこの場所を通り過ぎる。

 

 目標は地点はあのリンゴの木だ。


 どこかにバッグを落としていないか、目を光らせつつ道を進む。


 昨日つけた印のおかげもあり、道中は順調だった。


 バッグは見つからなかったが、特に問題なくあの木の近くまで来ることができた。

 


 「バッグは…」

 

 木に近づきつつ、周辺を見渡すが、バッグの姿はない。


 「ここからは見えないってことは、木の後ろかな…」


 そう、呟きながら木の後ろに回る。


 案の定、そこにスクールバッグは置いてあった。


 「よし、ビンゴ!」


 念のため、懐中時計がなくなっていないか中を確認するため、バッグに手を入れる。


 「…ん?」


 なにか、もふっとした物が手に触れる。


 こんなもふもふした物バッグに入れてたっけな…?


 そんなことを思いつつ『それ』をバッグから取り出す。


 バッグから出した手のひらにあったのは黒い手のひらサイズの大きな毛玉のようなものだった。


 「…なんだこれ?」


 そんなことを言いながら触っていると、いきなり毛玉がもぞもぞと動き出す。


 「うわっ!」

 

 声をあげて、思わず芝生の上に落とすと「ピッ!」となにか鳴き声のようなものをあげ、こちらを『向き』訝しげな目つきで俺を見つめる。


 小さな黄色い嘴に、どこかボロっとした小さな羽。


 そして俺を見つめる青みがかった黒い瞳。


 俺が毛玉だと思っていたそれは、黒い雛であった。

 

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