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戦国志  作者: 夜神 颯冶
うつしよ語り
2/6

ではこの時代の通貨つうかはどうだったのか。


戦国時代の貨幣かへいは、

まだその信用が確立されていなかった。


様々な通貨が流通し、

その中でもこの時代もっとも流通していたのは、

中国で発行された永楽銭えいらくせんである。


当時大量に輸入されたこの貨幣かへいは、

現代で言えばドルに近い。


その他、大名家が発行する手形が売買され、

大名家が戦争で負けるとその手形は暴落ぼうらくし、

価値を無くした。


これは現代の国の通貨に共通している。


もし今、日本が戦争などで負ければ、

日本発行の円の貨幣価値は無くなる。


通貨の価値を保証しているのが、

それを発行した国だからだ。


国が滅べば、その通貨の価値を保証するものが

無くなるのである。


国がつぶれるまではいかなくとも、

内戦などで経済が悪化すれば通貨の価値は下がる。


これはそのまま戦国時代の通貨と同じである。


戦国時代も、あの国でいま跡目あとめ相続そうぞく

内戦が勃発ぼっぱつしているなどとなれば、

同じように通貨価値は暴落ぼうらくし、

手形は紙切れ同然にあつかわれた。


民はぜにごのみし、

価値が無くなれば川に捨てられる事もあった。


ただ希少きしょうな金と銀が、貨幣ほど変動しないのは、

現代と同じである。


またこの時代、

戦国時代と呼ばれたこの時代は地球は、

小氷河期しょうひょうがきに入っており、

太陽活動が低下して世界は寒冷化かんれいかしていた。


驚く事に現在、2018年において

温暖化が叫ばれる時代、

世界はこの時と同じ小氷河期に入っている。


この時と違うのはオゾン層の破壊により、

温暖化が少し気温を温めている事だろうか。


簡単に比喩ひゆすると、

冷房と暖房を同時にかけている様なものだろうか。


太陽活動の低下によって寒冷化が進み、

オゾン層の、破壊によって遮断される筈の太陽光が余分に地上に届き温暖化を進める。


この二つが同時に起こっているのである。


話しを戦国時代に戻すと、

オゾン層を破壊するようなフロンや排気ガスなどを出すほど文明は発達しておらず、

少なからず寒害かんがいの被害は世界をおおっていた。



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