表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/237

86話・俺達の学園に帰ろう!



カノン先輩をお姫様抱っこする事、数分後...



やっと満足してくれたようで、カノン先輩の表情から憐憫さが消える。


「それじゃ、カノン先輩の笑顔も戻った所で、そろそろクエストの続きを

始めましょうか!」


「ん...続き?」


先程のユニークポイズンベアを退治した事で、丁度クエスト達成の筈ではと、

カノンの顔がハテナ顔になっている。


「クエストの達成の数は先程のカノン先輩が退治したユニークポイズンベアで

丁度3匹です。ですが、ユニークはカノン先輩が倒したので...」


「あ...そうですね。今回は私とコウ君の特訓...なのに、カノン先輩の退治

カウントに入れるのは、確かに駄目ですよね!」


コウの述べる意見に対し、クーナも確かにと賛同するのだった。


「ん...そういう事か。うむ、よく言った二人とも、流石は我が教え子達だな!

では早速...残りのポイズンベアを退治する為、森を探索するか!」


「「はい!カノン先輩!」」


カノン先輩の号令に俺とクーナさんが返事をすると、最後のポイズンベアを

求めて、森の中へと入って行く。



それから、幾時間後......。



「よし!これで何とか、最後のポイズンベアも無事に退治できたぞ!」


クーナさんとのコンビネーションにて、先程見つけた最後の3匹目である

ポイズンベアを見事、退治する事ができた。


「うむ...凄いじゃないか、コウにクーナちゃん。2匹目の時より、更に更に

コンビネーションの連動が上っているぞ!」


「はい、お褒めの言葉ありがとうございます!カノン先輩の言っていた、

実戦でしか学べない事を、さっきのユニークで骨身に染みて実感したので...」


「...ですね。生と死の狭間、あれが私達の戦闘力やコンビネーションを

上げているのは間違いないですね!」


カノンが二人の成長に感心していると、その二人...コウとクーナが

あのユニークとの戦いが自分達を成長させたと、各々が自信を持って

口にする。


「しかし...コウだけじゃなく、クーナちゃんからも、そんな頼もしい

言葉を聞けるとはな...。何か二人の団結力というか、距離感が先程よりも

近くなっている気がするぞ...」


ハッ!?


「も、もしかして...コウにクーナちゃん!?わ、私に隠れて二人で

チューとか、してはいないだろうな...っ!?」


息の合うコウとクーナを見たカノンが、ふと二人がキスをしてる想像を

頭に浮かべてしまう。


「し、してませんって!さっきも言いましたが、あんな死にそうな時に、

そんな展開になる訳がないじゃないですか!」


「甘いぞ、クーナちゃん!ああいう展開だからこそ、なるのだよ...

やるのだよ...チューッてなっ!」


キスを否定してくるクーナに、カノンが目を細め...真面目な口調で、

キスする展開のなんたるかを静かに語っていく。


「意外にカノン先輩って...その...耳年増(スケベ)ですよね...」


「はう!?ス、耳年増(スケベ)っ!?」


クーナがジト目で発するその単語に、カノンがショックでその身が

石化する様に固まった。


「あ...スイマセン...カノン先輩。少し言い過ぎました...」


「はは...カノン先輩にクーナさん...。こんな所で談笑していたら、

日がドンドンと落ちてきますし...取り敢えず、学園へ帰りませんか?」


「う...そ、それもそうだな...。森の暗闇は命取りになるしな...。よし!

それでは...我が学園に帰るとするか!」


「「はい!」」


俺はその場の空気を読んで、二人にそう告げると、日が暮れる前に学園へ

帰る為に、森の出入口へと足を運ぶのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ