表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/237

08話・俺の試験開始!


「うむうむ...どうやら、みんな無事にパートナーが見つかったようだな!

先生、パートナー代理になりたかったのなぁ~♪」


集まった生徒達を試験官の先生が見渡しながらそう述べると、ワザらしい

笑顔を振り撒き、緊張感流れるその場の空気を和ませる。


「それでは試験を始めるぞ!まずそちら側にファイヤー撃つ者、そして

その対面側には、それをマジックシールドで弾く者とで、それぞれに

移動してくれ!」


試験官の先生が体育館中央に引いてある線を指を差して、生徒に移動を

伝える。



それから生徒達が次々と立ち替わり、入れ替わりを繰り返し、どんどんと

試験が進んでいく。



「よっしゃ!見事、合格したぜ!」


「ちくしょう!詠唱のタイミングを間違えた!」


「今回は自信なかったから、うまくいって良かったわぁ~♪」


「あん、素直にマジックシールドにしておけば良かった!」


クラスの生徒達それぞれが、歓喜したり地団駄を踏んだりと、

試験結果の合格、不合格に騒ぎを立てている。


「よし次!ラールとナナ!指定の場所に移動をしなさい!」


「はい!それじゃ、行こうナナちゃん!」


「うん、わかった。ラール君、試験頑張ろうね!」


「お、見ろよ!クラスのトップ二人が試験を始めるみたいだぞ!」


「あ、本当だ!こんな所で落ち込んでいる場合じゃないぜ!今後の参考に

する為にもこれは見ておかないとな!」


ワイワイ、ガヤガヤと生徒達が騒ぐ中、ラールとナナが指定の場所へと

移動を完了する。


「あ、見て下さいコウ君!ラール君とナナさんが試験を受けるみたいですよ!

うわぁ~♪やっぱり、あの2人ってお似合いですよね♪」


クーナが目をキラキラさせて、ラールとナナの2人に感嘆している。


「はは...」


「...って、すすす、すいませんっ!わ、私ったら、デリカシーに欠けていました!」


自分の横から聞こえてきたコウのニガ笑いに、クーナがあわあわと動揺した口調になり、

反省の色を見せてくる。


「ど、どうしたのクーナさん!?突然、そんなに慌てる様にキョドって?」


「だ、だって、コウ君とナナさんって...その、あの...」


言い訳を言おうと口を開くも言える訳もなく、躊躇う様にモニョモニョと口ごもる。


「ああ、そう言う事か...♪はは...だったら、そんなに失敗したって顔をしなくても

いいんだよ。だって、俺とナナは単なる幼馴染で、クーナさんが考えているそうな

関係じゃないから!」


俺は微笑みを浮かべ、クーナさんを安心させる為の言葉を投げかける。


「で、でも...幼馴染だったとしても、他の男子とイチャイチャしているを見るのは

辛いんじゃないんですか?」


クーナの確信づいたその言葉に、忘れてかけていた痛みを思い出すかの様に、

コウの胸がチクチクと痛みだす...。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ