73話・俺とクーナさんの特訓開始
「それじゃあ、コウ、クーナちゃん。今から行う特訓の内容を
発表するぞ!」
「「はい...!」」
カノンが人差し指を突き出し説明に入ると、コウとクーナが身体を
バッと真っ直ぐに立たせて、特訓内容に耳を傾ける。
「まず、最初に言ったようにコウは氷系の技と魔法しか使っちゃ
駄目だぞ...!」
「ええ!マジでですか!」
「マジでだ!」
コウの嘆きの抗議に、速攻でカノンが駄目だと返す。
参ったな...使っちゃ駄目っていわれましても...
得意武器を変更されちゃったから、使用できるのは魔法だけなん
だよねぇ...。
「そしてクーナちゃんはなるべく、ブースター系を使ってコウの戦いの
フォローをする事!攻撃魔法を使うなって事じゃないから、そこは
クーナちゃんの判断に任せる!」
「は、はい!わ、わかりました、カノン先輩!」
カノンの特訓内容に、クーナがビシッと敬礼をして返事を返す。
「それじゃ...特訓を開始するぞ!私に続けぇぇぇ―――っ!!」
「「はい、カノン先輩!」」
カノン先輩が腕を天に突きつけると、森の中にダッシュしていき、
俺達もその後を追うようについて行く。
◇◇◇◇◇◇◇
『いきますよ、コウ君!マジック・ブースタァァ――ッ!』
クーナがコウに向けて両手を突き出しブースターの魔法を詠唱すると、
コウの身体が淡い光で包まれる!
「お!ナイスなブースターだよ、クーナさん!魔力が上がったのを身体が
物凄く実感しているよ!」
ブースターを受けて、アップした魔力をその身体に実感した俺は、
少しテンションが上がって、クーナさんの魔法に感心する。
「それじゃ...今度は俺の番だね!」
「グルルル......!」
『行くぞ!ハァァァ!コールド・エッジィィィッ!!』
俺はポイズンベアに向けて腕を突き出し、氷魔法を詠唱する!
氷魔法を詠唱し終えると、前に突き出した手のひらから無数の氷柱が
発射され、ポイズンベアの身体に次々と突き刺さっていく!
「グギャアアアァァァァァ―――――ッ!!」
無数に飛んでくる氷柱を食らい続けたポイズンベアが、甲高い断末魔を
上げると、そのまま地面に倒れ込んで絶命する。
「ふう...クエスト討伐の1匹目を、何とか退治する事ができたね!」
「はい!ご苦労様です、コウ君!ナイスな魔法でした!」
深呼吸して緊張感な気持ちを落ち着かせるコウに、クーナが満面の
笑顔を見せて賛辞をおくる。
「イヤイヤ...クーナさんこそ、ナイスサポートでしたよ!」
「へへ...そっかな。そう言ってもらえると何か嬉しいです!」
誉めてくるクーナに、コウがサムズアップを見せて賛辞を返すと、
クーナが照れてその顔を赤く染めるのだった。




