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72話・俺達、ポイズンベアの生息地に向かう


俺は今、カノン先輩とクーナさんの二人と一緒に月光の森の中央へと

移動をしている。


「ん...もうちょっとで、ポイズンベアの生息している中央に着くぞ!」


「け、結構...入り組んだ場所を移動するんですね...」


「ポイズンベアって、こういう地形を利用して戦闘してくるんだよ、

面倒だよね...。でも、やっぱこの地形はキツいね...ハァハァ」


森の中央と言うが、そこへ向かう為には真っ直ぐに進めず、右や左にと

移動をさせられてしまい、俺とクーナさんの体力がどんどん無くなっていく。


「おい、おい、二人ともだらしがないぞ。この程度の移動で体力を落とす

なんて...プンプン!」


肩で息をしている二人を見てカノンが、ジト目で頬を膨らませている。


「そ、そんな事を言われても...俺はクラスで底辺の実力ですからね...」


「はは...私もコウ君と同じくです......」


コウとクーナは自分の実力の無さをカノンへ伝えると、思わずニガ笑いが

こぼれてしまう。


「何を言う...もうそれは既に過去の話だ。何故なら、私の特訓をタップリと

受けたコウとクーナちゃんは、ランクを激変にアップさせるのだからな!」


腕を組み合わせたカノンがふんぞり反って、二人へとそう言い放つ。


「おお!カ、カノン...先輩......」


「何て、神々しいオーラを出しているのかしら......」


カノンから出る神々しいオーラを見たコウとクーナが、それを崇める様に

目をキラキラと輝かせる。



そんな談笑を続けながら森の中を移動する事、数十分......

コウ達一行は何とか、森の中央に辿り着いた。



「ふう...やっとこさ、月光の森中央に辿り着いたな......」


俺は額の汗を拭い、少し休憩する為に腰をドンッと地面に下ろす。


「コウ...そんなにのんびりと休憩している場合じゃないぞ。何せここは

ポイズンベアの生息地...いきなり後ろからガバッと攻撃される可能性も

あるぞ...こういう風になっ!」


「ふひゃ!?」


休憩しているコウに向け、カノンが注意を促ながら、ガバッと後ろから

コウを強く抱き締める。


「どうだ...わかったか?油断するとこんな感じに...ギュウッとされ

ちゃうのだ...。だから気をつけるのだ..ぞ!」


「はは...き、気をつけます......うひゃ!?」


カノン先輩が俺の耳元へ口を近づけ、吐息を吐く様に語ってくるので、

俺は思わずビックリした声を口から洩らす。


「ウォッホン!二人ともいつまで抱き合っているんですか!ほら、ほら、

カノン先輩...。今はクエスト中なんだから、自重して下さいね!」


「はう...!?」


イチャイチャしている二人にクーナが大きな咳払いをすると、カノンを

コウからソッと引き剥がすのだった。


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