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23話・俺の事で楽しく談笑


「ああ!カ、カノン先輩ったら、コウ君とあんなにイチャイチャしちゃって!?

はにゃ!そんな大胆な事もするんですか...ズッコイですぅぅ...」


目の前でイチャイチャしているコウとカノンを見て、クーナが嫉妬とも

羨ましいとも取れる表情を浮かべてヤキモキしている。


そんなクーナの視線なんぞ露知らずなコウは、カノンの指導の元、

氷系の技や魔法をマスターすべく特訓を続ける...



そして、その特訓から数時間が過ぎた......。



「ふう...よし!今日はこれくらいでおしまいにしようか...コウ!」


「は、はい...ご指導ありがとう...ハァ...ございました...ハァ...カノン先輩!」


俺はゼーゼーと肩で息をしながら、カノン先輩の指導に頭を深く下げ、感謝の

言葉を述べる。


「でもコウ...。今日の指導で結構、氷系の技や魔法の腕が上達した...ぞ!」


「ほ、本当ですか、カノン先輩!」


「うむ...この調子で特訓を続けていけば、試験の日までには......んっ?」


カノンが今日の指導評価をしているその時、休憩場ベンチに座っている

クーナが自分に向かって、ちょんちょんと手招きをしているのが見えた。


「ん...何の用だい、クーナちゃん?」


それに気づいたカノンが、ハテナ顔をしてトコトコとクーナのいる場所へ

近寄って行く。


「なんの用だい...じゃ、ないですよ!さっき、二人で一緒にコウの恋人を

頑張ろうねって約束したばかりじゃありませんか!それなのに、その舌の根も

乾かない内にあっさり出し抜くなんて...カノン先輩、ひど過ぎですっ!」


手招きで呼んだカノンに、膨れっ面でプンプンと怒っているクーナが、

抜け駆けに対しての抗議を捲し立てる。


「すまん、すまん...クーナちゃん。コウとイチャイチャできる事が

嬉しくて...つい、欲情が駄々漏れてしまった...反省...!」


激おこしているクーナに、素直な気持ちを述べるカノンがキレイなお辞儀で

ペコッと謝罪してくる。


「その顔を見るに反省してるみたいですし、まぁ...許しましょう!」


「さ~せんっ!」


クーナから許しの言葉を受けたカノンが、先程より角度の良いキレイな

お辞儀をする。


まぁ...イチャイチャしたいと言う、カノン先輩の気持ちもわかりますし

ねぇ......


私だって、コウ君に撫で撫でされている時や、コウ君を撫でている時に

もっと、もっと~っと思いましたから......


...って、イヤだ私、なにを考えて......キャ!恥ずかしいっ!!


クーナは自分の思わぬ思考に照れてしまい、真っ赤に染め上げてた顔を

両手で隠して照れてしまう。


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