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221話・俺の妹と幼馴染に勝利品を見せる


「うふふ。もうそんなに青筋を立てて怒らないで下さいよ、ナナさん。

ほんの軽い冗談なんですから♪それよりもナナさん?頭痛の方はどんな

具合でしょうか?」


ミルが意地悪な口調から神妙な口調へと変え、ナナ身体の現状をコウには

聞こえないくらいの小さな声で問うと、


「うん。そ、そうだね...ズキズキした小さな痛みは何度もリピートしては

いるけど、でも普段よりかは随分かマシ......かな?」


ナナが頭を手で擦りながら、ミルの問いに答えていく。


「そうですか......」


なるほど......この程度の軽いハグでも頭痛は発動するんですね。


これは予想より、かなり根深い状況かもしれません......


それなってくると、それを踏まえた魔道具を考え、クラフトしないと

いけませんか。


「お、おい。ミル、ナナ。さっきから二人して何を確かめて合ってるんだよ?

なんか頭痛とか、何とか聞こえてきたみたいだけど?」


「え、言ってませんけど?気のせいですわ!」


「何を勘違いしちゃったのかな?気のせいだよ!」


目を大きくカッと見開いた威圧感な眼光で、コウの言葉を思いっきり

否定してくる。


「そ、そっか...気のせいか。そ、それは済まんかった!」


俺は二人のその眼光に恐れおののき、即座に謝罪の言葉を口にする。


でもやっぱ、めっちゃ気になるんですけど?


しかし二人とも頑とした表情で内緒って言っているしなぁ。


いつものパターンを考えると、ここはなるべく逆らわず、スルーした方が

得策か......うん。


恐らくこれ以上は追及しちゃ駄目なやつだと、その場の空気を読んだ俺は

口を静かに噤む。


「コ、コホン。それより話がもう済んだんだろう?だったら急いでここから

離れようぜ。モタモタしていると、この場所にあいつらが...ゴブリンキングと

クィーンが追ってくるかもしれんしなっ!」


咳払いをして気持ちを切り替えたコウが、抱きついているナナとミルを身体から

ソッと引き離し、真剣と戸惑いの混ざった表情で緊急事態だと告げると、


「は、はぃいっ!?」


「ゴブリンキングとクィーンですってぇっ!?」


その告げられた緊急事態の内容に、ナナとミルは目を丸くしてビックリして

しまう。


「ホ、ホントですか、コウにぃ!?ホントにゴブリンキングとクィーンが

ここにくるんですか!?」


「...っていうか、何でその事を知っているのよ、コー!あ、あんたまさか、

その二匹と闘ったんじゃないでしょうね!?」


「あはは...じ、実はこいつたちを得る為に......ね」


ミルとナナの問いに対し、俺はニガ笑いをこぼしながら背中に背負っていた

マジカルリュックから二本の棍棒を取り出してミル達に見せる。


「そ、それはゴブリンの棍棒じゃないで――ああ!?そ、その棍棒から感じる

レア度感!?ひ、ひょっとして、コウにぃ。その棍棒って、ゴブリンキングと

ゴブリンクィーンの棍棒ですかっ!?」


「ふふふ。その通りだよ、ミル!いや~こいつらが欲しくってさ...ついつい、

張り切って頑張っちゃった♪」


俺はゴブリンキングの棍棒...【キンゴブさんの棍棒】と、ゴブリンクィーンの

棍棒...【クイゴブさんの根棒】を左右の手に持ち、色々な角度からミルとナナに

見せて自慢する。


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