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211話・俺の頭に知らない記憶



『水人族女神の名の元にぃぃ、発動せよ!完全なる融合っ!!』



「――――――うがはっ!?」


痛い、痛い、痛い、痛い、痛いっ!?


な、何なんだ、この言葉に...ならない痛みは......


う、うぐぐぐぅぅぅ......っ!?


あ、頭が...頭が破裂し......そう...だぁぁっ!


セティの詠唱と同時に、俺の頭の中に電流が流された様な激痛が

ほど走る!


「うぐぅぅ...こ、この感覚はなんだ...こ、これは...セ、セティ...か?」


お、俺の意識とセティの意識がシンクロしている?


くうぅぅ!い、痛い...あ、頭が痛い...


あ、あれはなんだ!?


あれに見えるは......記憶?何かの記憶らしきものが...お、俺の頭の中に

ボンヤリと...浮かんでくる?


あそこに見える男...あ、あれは俺...か!?


い、いや違うな。確かに俺と似てはいるけど、良く見ると似ているだけの

別人の様だ...。


......ん?


その俺に似た人物の回りにいる連中......あれはカノン先輩、それにナナ?


いや...違う、この連中もカノン先輩とナナに似てはいるけど、俺と同じく

俺の知っているカノン先輩とナナとは全く別人のようだ。


「し、しかし何なんだ、この記憶は!?」


このギュッと締め付けられる様なこの上ない感じ...心にある感覚と既視感、

これは間違いなく俺が経験した記憶と感じている。


な、何故?


「うぐ...うぅ......ぐぅぅ......あああぁぁぁっ!!」


俺は次々と流れ込んでくる体験した事のない、されど体験したという既視感を

感じる記憶の波に喫驚してしまい、心と思考が戸惑いと困惑でオーバーヒートを

してしまう。


『コウ、コウ!しっかりして下さい!意識を飲み込まれないで!』


「うぐ...うぅ...そ、そうは言うがよ!な、何だっていうんだ、この記憶はさ!?」


俺は多量の記憶でオーバーヒートして痛みが走っている頭を手で押える。


『スイマセン!それについての説明はちょいとばっかり小難しい話になっており、

今の段階では禁止事項となってるので説明できないんですよ!』


俺はこの頭を巡っている意味不明な記憶の正体について、説明をしてくれと

セティに問うが、セティは申し訳ないという口調で謝罪して、その問いには

答えられないと口にする。


「いや...スイマセンって言われても、めっちゃ気になるから説明を貰いたいんだが...」


それでも俺はこの頭を巡っている意味不明な記憶が一体何なのか気になって仕方が

ないので、再度セティに説明を求めるのだが...


「スイマセン!私の種族の禁止事項は絶対的なんです!だから、その...本当に

スイマセン!」


やはり、答えてはくれなかった。


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