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203話・俺の妹と幼馴染の再後悔


「そ、そういえば...ここに来る前のゴブリン達の周囲にも、確かに

ひとつも武器が転がっていなかった気が?あれもやっぱりコウの

棍棒関連なの?」


「そうですね。そのゴブリン達は私とコウにぃで一緒に狩ったやつだから、

疑問じゃなく、確定ですよ!」


ナナがここに来る途中で見かけた、倒れていたゴブリン達もその周囲に

ひとつも武器が転がっていなかった事を思い出すと、ミルがそれは

自分とコウの仕業だと口にする。


「そっか...しかし、まさかジェネラルゴブリンの棍棒までゲットしようと

するとはね。普段は愚鈍なコーなのに、何故棍棒に対してはここまでの

情熱が湧き出せるんだろう?」


「ですよね...。いくら私達の誘導で洗脳したとは言え、ここまでゴブリンの

棍棒にのめり込むとは、計算外を凌駕し過ぎです...」


ナナとミル、この二人がコウに言い寄ってくる女を排除する為に行った作戦、



『コウの得意武器をゴブリンの棍棒に変えちゃおう!作戦』



この作戦を発動させてゴブリンの棍棒は良い物、ゴブリンの棍棒は良い物と

コウの思考に刷り込みを続けた結果...


コウはゴブリンの棍棒に思いっきりどハマりし、この作戦は成功に収まる。


だが、あまりにも成功し過ぎて、自分達よりゴブリンの棍棒を優先するコウに、

心の底からヤキモチを妬いた事を思い出すと、思わずニガ笑いがお互いの

口から洩れる。


「さ、私達の失敗談はここまでして、日が暮れる前までに急ぎコーを

見つけだしましょう!で、ミル。コーがどこに行ったかわかる?」


「それがさ、コウにぃの匂いがここで消えちゃっているんだよね?

はてさて、どっちの方向に行ったんだろ?」


「恐らくだけど、あっちの方角にいるんじゃない?」


キョロキョロと周囲を見渡しているミルとは違う方角を向いてナナが

コウはこっちの方角にいるかもと人差し指を突き出すので...


「え、何でですか?」とミル問うと...


「ん?あっちの方角から凄いオーラを数種、感じるのよ。だからそのどれかが

コーのオーラじゃないかなって!」と答える。


「あ、どれどれ?う~ん、全く感じ取れませんね。私の遠距離察知能力が

ナナさんより劣っているからでしょうか?」


「いやいや、私も正直、そこまで遠距離の気配察知には優れていないよ。

でもコーのオーラの感覚は何となく感じるから、あれがそうかなって

思っただけだから!」


「ほほう、オーラを何となく感じる...ねぇ。私のコウにぃを振った女が

中々抜かすじゃありませんか?」


「うぐぅ......」


コウを振った分際で自分よりコウの事を感じ取れるナナに、ミルがジト目で

怨嗟の念がこもった嫌味をいうのだった。


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