200話・俺、再び『あれ』に出くわす
「な、なぁ、セティ...あ、あれって、本当にゴブリンキングと
ゴブリンクィーンなのか?」
にしては、見た目も姿も何かゴブリンとは、似てもにつかない気が
するんだけど?
『そ、そんな...そんな馬鹿な事がっ!?』
「どうした、セティ!いきなり神妙な声を荒らげちゃって!
大丈夫か!?」
『あ...コ、コウ』
様子のおかしいセティを心配したコウが、少しおおきめの声で
呼び掛けると、その声にセティが反応する。
『先程のコウの疑問への答えですが...結論から言いますと、あの二匹は
間違いなく、ゴブリンキングとクィーンです!』
そして先程のコウが述べた疑問に、セティが真面目な口調で答える。
「そっか...間違いではないんだ。何かさ、見た目が完全に人っぽい姿だったから、
ゴブリンキング達と違うのかなって思ったけど、あれがゴブリンキングと
ゴブリンクィーンの姿なんだね?」
『いいえ、それは少し違います。正確にはゴブリンキングとクィーンの姿じゃなく、
『元』ゴブリンキングと『元』ゴブリンクィーンの姿と言うべきですね...』
「はい?そ、それって、どういう事?」
セティの述べる意味不明な言葉に、いまいち理解ができない俺は、
ハテナ顔をして首を傾げてしまう。
『あの二匹は...ですね。ゴブリンキングとゴブリンクィーン...この二匹の
『ユニークモンスター』なんですよっ!』
「ユユユユ、ユニークモンスターだってぇぇぇぇっ!?」
セティの口から発されたユニークモンスターという言葉に、俺はこの間の
クエストで戦って死にかけた、あのポイズンベアのユニークモンスターを
思い出してしまい、全身から血の気がドッと引いていく。
「そ、それでセティ、あいつらのステータスの方はどうなんだ?
やっぱり、普通のゴブリンキングやクィーンより、す、数値は高いのかっ!?」
『ユニークモンスターですから、それは当然かと...。と、取り敢えず、
あの二匹のステータスを見てみますので、少し待って下さい!』
『ステータス・オープンッ!』
――――――――――
ゴブリンキング(ユニーク)
LV66
HP8800
MP1500
攻3300
防1200
速1200
魔1080
幸1050
ゴブリンクィーン(ユニーク)
LV55
HP5500
MP5500
攻1000
防1300
速1200
魔3300
幸1980
――――――――――
『...ですね』
「な、何ですとぉぉ!?れ、LV66とLV55だってぇぇぇっ!?」
『それにゴブリンキングの攻撃力が3300に、ゴブリンクィーンの魔力が
3300ですか...。二匹の主力ステータス数値がコウの倍近くありますね...』
目の前にいる、ユニークモンスターのゴブリンキングとクィーン。
その二匹のあまりにも高い数値にコウとセティが驚愕してしまい、
茫然自失となってしまうのだった。




