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192話・俺の棍棒愛を聞いた精霊さんが狂う


「...でな、ここの角度を15℃で見た時に見える光の色が

白と黄色の丁度中間に......」


『............』


「それなのに、このジェネラルゴブリンの棍棒は......」


『............』


「それに見ろ、ここにあるキズを、1ミリのキズ......されど

1ミリのキズ!」


『............』


「このキズのせいでここから見える光沢が台無しだ!これが残念、

かなりのマイナスだ!それに......」


『............煩い!』


「ハギャッ!」


いつまでもやめない棍棒の違いの説明に気が狂いそうになったセティが、

憑依しているコウの手を動かしてその頭上へと思いっきり叩き落とす!


「イテテテ...な、なにするんだよ、セティ!この高ステータスでのゲンコツは

全然シャレにならないんだけどっ!」


『確かに棍棒の違いの説明を求めのは私です。ですが、これは酷い!

後もう少しで、私の気が狂いそうになる所でしたよ!』


理不尽な事を言っているのは自覚しつつも、それでも意味のわからない事を

クドクドと聞かされたセティの頭は爆発ショート寸前までいき...


それを防衛するかの様、自然にギュッと握った拳が垂直に振り上げられると、

その振り上げた拳をコウの頭上に思いっきり叩き落としていた。


「いやいや、お前が違いの詳しく説明しろって言うから、いちからちゃんと

説明をしただけなのに、何て言い草だっ!」


『言いましたよ!確かに言いましたけれども、あれは度が過ぎています!

下らない説明をいつまでもダラダラと...その下らない説明のせいで時間が

三十分ちょいも過ぎ去っていきましたよ!』


「く、下らないとはなんだ!それに三十分ちょいじゃない!まだたったの

三十分ちょいしか経ってい―――――ん?時間が、三十分...経った??」



ハッ!?



「し、しまったぁぁぁっ!?残り時間の事をスッカリ忘れてたぁぁぁぁっ!?」


ゴブリンの棍棒の細かな説明に熱が入り過ぎて、タイムリミットの事が

スッポリと頭の中から消え去っていた。


「セ、セティさん!ひょ、憑依の残り時間は、後どれくらいなんですかね!?」


『う~ん、そうですね...。残り時間は大体、二十分弱って所かな?』



頭を抱え、動揺全開で左右にうろちょろ動き回って残り時間を聞いてくる

自業自得なコウに、セティが憑依のタイムリミットを教える。


「ええぇぇ、嘘ぉぉ!?も、もうそれだけの時間しか残ってないのぉぉぉぉっ!?」


セティの告げる憑依時間を聞いた俺は、あまりの時間の足りなさに目を丸くして

ビックリしてしまう。


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