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179話・俺と妹がゴブリンの棍棒を選別する


「これで、留め!ウリャァァァ―――ッ!」


「キシャァァァァ―――ッ!!」


ミルが次元断裂ブレードで、ゴブリンを縦に一刀両断する!


「どう、コウにぃ?その棍棒は当たり?」


「う~ん、大きさと光沢は申し分ないんけど...他がちょっと

いまいち...かな?」


「そっか...遠目ではいい感じだったのにね......それじゃ、次の

ゴブリンを探そっか!」


「おう!」


俺は今手に入れたゴブリンの棍棒をソッと持ち主の横に置くと、

次の新たなゴブリンの棍棒を求めて、東の森を移動する。






「これはどう?コウにぃ?」


「色がいまいち...次!」


俺とミルは次の棍棒を求めて、奥へと移動する。


「これはどう?コウにぃ?」


「う~ん、持ち手が大きい!次!」


俺とミルは次の棍棒を求めて、更に奥へと移動する。


「これはどう?コウにぃ?」


「重さが軽過ぎる、次!」


俺とミルは新たな棍棒を求めて、更に更に奥へと移動する。


「これはどう?コウにぃ?」


「なにこれ?棍棒と思ったら杖じゃん!次!」


俺とミルは新たな棍棒を求めて、更に更に更に奥へと移動する。


「これはどう?コウにぃ?」


「これは棍棒どころか、只の弓じゃん!次!」


俺とミルは新たな棍棒を求めて、更に更に更に更に奥へと移動する。


「これはどう?コウにぃ?」


「おお!中々の剣だな!...って、これも棍棒じゃないじゃん!次!」


俺とミルは新たな棍棒を求めて、更に更に更に更に更に奥へと...


『ちょい、ストップ、ストップッ!一旦ストップして下さい、コウ!』


「ん?ど、どうしたんだ、セティ?いきなりそんな切羽詰まった声で呼び

とめたりしてさ?」


突如、待ったをかけてくるセティに、俺はハテナ顔をして首を傾げる。


『先程、戦闘したゴブリン達の武器が、棍棒ではない事に気づきましたか?』


「当たり前だろ!こっちとら、こいつらの棍棒を求めてゴブリン退治をして

いるんだぞ!だというのに...何なんだよ、あれはさ!あれじゃ、棍棒の

選定すらできないじゃないかっ!」


まさか自分らの象徴でもある棍棒を持っていないゴブリンがいるだ

なんて...


全く以て嘆かわしいっ!


お前達には、あの素晴らしき棍棒の持ち主とだいう自覚がないのかよ!


...と、土下座をするまで、延々とあいつらを説教してやりたいぜっ!


『まぁ...説教どころか死んじゃってますけどね......って、今はそんな事を

言っている時じゃないんですよっ!』


セティが先程より更に、切羽詰まった声で動揺していた。


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