表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
176/237

176話・俺の幼馴染と妹の思い出


「.........」


「ん?どうしたミル?急に動きを止めたかと思えば、そんな浮かない顔を

して...」


さっきまでの勢いはどこに?...と言いたくなる様な感じに急に動きが

止めるミルへ、俺はハテナ顔をしてしまう。


「いやですね...この展開になった時、いつも変態ストーカーのナナさんの

邪魔が入っていたなぁ...と思いまして......」


「ああ...そういえば、そうだな......」


そう...こんな感じのやり取りの後、ナナが乱入してきて邪魔をし、ミルと

ケンカする......


それが昔のパターンだった。


「それにあの変態ストーカー...今日の決闘でもコウにぃに対する態度が

違っていたし...」


「いつもと...違う?」


ミルそう言われて、俺は今日の決闘でのナナの事を思い出して見る...


「う~ん?そっか~?俺にはあいつの態度は、あんまりいつもと

変わんない気がするけどなぁ~?」


だがどれだけ思考してみても、いつもと変わらぬナナだった。


「違っていましたよ!だってナナさん、カノンさん達に怒っては

いましたけど...でもただ、それだけです。いつもの気概と言いますか、

執念がいまいち感じ取れせんでした...」


あ...改まってそう言われると、トラウマ事件の時よりもそういうオーラが

低くなってはいるよな...


「でもそれは当たり前の事だよ。だってあいつにはもう彼氏がいる訳だし、

それによる自重が出ているだけさ」


「いくら彼氏ができたからって、あの諦めの悪い変態ストーカーのナナさんが、

そんな事を一々自重をすると思っていますか?」


「そ、それを言われると...」


た、確かにあいつの辞書には、遠慮や自重と言う言葉はないかも知れないな...


何故か未だに朝起こしにくるし...カノン先輩達にも、あ~だ、こ~だと文句を

言っているしな...。


俺は今までのあいつの...ナナの行動を思い出して、ニガ笑いを浮かべる。


「まぁ...さっきも言ったけど、例え仲がいい幼馴染だったとしても、相手に

恋人ができれば、そっちの方が優先権を取るんだ...。だから、今までより

疎かになったしても、それはしょうないんだよ、ミル」


ミルにそう言いながらも、俺は何かとは言えない苦しい感情が胸の奥から

押し上がってくるのを感じた。


「疎かにか...。それはなんか、とても寂しいものですね...」


「ああ、そうだな...」


俺はそうミルに述べると、優しくその頭をソッと撫でるのだった。






その直後、カノン先輩達が俺の部屋の中へ強引に突入してくるが、

俺がミルをハグしながら頭を撫でいる姿を見て、その身を石化した様に

カチカチに固めてしまう...


そしてその後、日が昇ってくるまで、カノン先輩達とミルはキャットファイトを

繰り広げていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ