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158話・俺に会いに来た理由


エッチィ本を全て燃やされ、意気消沈した心が何とか立ち直った後、


先程、カノン先輩達に買ってきてもらった食材を使って晩御飯を作り、

みんなでワイワイと談笑をしつつ、晩御飯を美味しく食べた。


そして晩御飯を終わった後、俺達は満腹感に浸りながら広間にて

ゆったりと寛いでいた。


「なぁ、ミル。お前達って、こっちにはいつまでいる予定なんだ?」


俺はさっきから気になっていた、ミル達の滞在期間の事を聞いてみる。


「え、私達がこっちにいる期間?私達はね、今日を含めて5日間の滞在

予定ですよ♪」


コウに滞在期間を聞かれたミルは、手のひらをパッと広げると、滞在する

日数をコウに伝えた。


「そっか...5日間か。それで両親達はお前がこっちに来る事は知っているのか?

それとナユユちゃんとロイエちゃんとこの両親も?」


「うん、知っているよ。勿論ナユユちゃん達の親達もね。だって私達は

トルエ学園とグランジ学園の交流の為に遣わされた留学生って形でこっちに

来訪しているからさ♪なので、そこんとこの事情は全部クリアしているので

安心して良いよ、コウにぃ!」


更にコウが両親の許可の事を聞いてくるので、ミルはここに来た理由を

詳しく説明して納得させる。


「でもまぁ、最初は交流とか留学生っていうんじゃなかったんだけどねぇ~♪」


「ええ。当初はミルさんがおひとりでこちらに出向くおつもりだったみたいで、

それを知った学園長からとめられ......」


「......その結果、こいつの暴走にトルエ学園やナユユちゃん達が巻き込まれて

しまったっていうわけか......」


「はう!そ、それは......」


真実を知ったコウからジィィーッとジト目で見らたミルが、目を丸くして

冷や汗を思いっきり掻きながら目線を横に反らす。


「ホントゴメンね、二人とも!ミルの暴走が原因で、ここに無理矢理連れて

来られちゃったみたいで!」


「そ、そんなに謝らないで下さいよ、お兄さん。ボクがここに来た理由は、

何もミルの暴走だけが原因じゃありませんので!」


申し訳なさそうに謝罪をしているコウに、ロイエが首を左右に振って、

ここに来たのはミルのせいじゃないと口にする。


「ボクがミルについて来た理由も、お兄さんに会いたいからだしね。

だってミルの奴、ほぼ毎日の様にドヤ顔で「コウにぃの素晴らしさ!」を

説いてくるんだもん!だからミルのお兄さんって一体どんな人なんだろう?

...と、気になってしまい、この話がきた時にこれは丁度いいじゃんと思い、

学園長の誘いに乗ったんだ♪」


「お、俺に会いたい為......」


「わたくしも同じくですわ。ミルさんがいつもいつも耳が痛いくらい自慢と敬愛と

思慕してくるそのお兄様に一度お会いしとうございまして、学園長からのお誘いを

お受けした次第ですわ!」


ロイエとナユユもそれぞれがちゃんとミルとの合意の元でこっちにきている事を

コウへと伝える。


「あはは...そ、そっか、二人とも俺に会いたい為にここに来たんだ?何かそう

言われちゃうと、照れてしまうな...たはは」


ロイエちゃんとナユユちゃんがこっちに来た理由が、俺目当てだった事を知り、

俺の顔が真っ赤に染まってしまう。


「で、でも、せっかく会いに来てくれたのに、こんな期待外れの男で二人とも、

ガッカリしちゃったよね?」


「そうですね...ハッキリ申しまして、最初はそう思いましたが...」


「......うぐ」


「ですが、お兄様とお話をしていくうちに、なるほど...これがミルさんを

メロメロにした秘訣の行動かと、甚く感心いたしましたわ!」


「うんうん。ナユユもそのお兄さんの秘訣とやらに、やられちゃったもんね♪」


「そ、そう言うあなたも同じ穴の狢でしょうが!」


ロイエのからかいに、ナユユが「自分もでしょう!」と、顔を赤くして言い返す。


「あはは...否定はしませんよ♪」


その言い返しに、ロイエがニガ笑いをこぼしつつ肯定するのだった。


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