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153話・俺の彼女が決闘に割り込む!


「ふ...その決闘は、そこまでにしておけ!ドリルちゃん、妹ちゃん!」


「あ、あなたは...!?」


「コウにぃの自称・彼女のカノンさん!」


拮抗する二人の間にカノンが割り込んで、ミルとナユユの決闘を中断する!


「ん...自称は余計だが、ようやく私の名前を覚えたいうだな、妹ちゃん!」


「そう言うあなたは、私も名前を全く覚えていない様ですけどね...」


自分の呼び方は棚に上げてと、ミルがジト目でカノンを見る。


「おお、これは失敬、こういう呼び名をする癖があってな...。それじゃ、

コホン...ミルちゃん♪」


カノンは申し訳なかったとミルに謝り、呼び方を変えてミルの名前を呼んでくる。


「うぞぞぉぉぞぉぉっ!?な、何でしょうか、この背中がゾクッとくる嫌悪感は!?

や、やはり、先程の呼び方の妹ちゃんでお願いします!」


カノンに名前で呼ばれた瞬間、身体中にゾワゾワと悪寒がかけ巡ったミルが、

さっきの呼び方に戻してくれと頭を下げて頼んでくる。


「ん...そうか?ならば、元に戻して...妹ちゃん、決闘はそこまでにするのだ!」


カノンがちょっと残念そうな顔をして元の呼び名に戻すと、改めて二人の

決闘をとめてくる。


「な、何故、とめるんですか、カノンさん!あなたに私達の決闘をとめる

権利はないと思うんですが!」


「そ、そうですわ、決闘は神聖なもの...それをとめる行為はご法度ですわよ!」


自分達の決闘をとめるカノンに、怒り津々なミルとナユユが猛烈に抗議を

してくる。


「うむ...そう言うな。本来なら私も決闘に参加して戦いたいくらいなのだが、

だがしかし、今は時間を考えるんだ、妹ちゃん、ドリルちゃん。こんな夕時、

更に一般通路で公式でもない決闘...それを神聖な決闘とは言わんぞ!」


カノンがミルとナユユに向かって人差し指をビシッと突き出すと、決闘の

在り方とは何ぞやと、真面目な顔をして二人に説いてくる。


「う、うう!そ、そうだね...悔しいけど......」


「た、確かに...あなたの言う通り、場違いな決闘でしたわね...」


カノンの説法にミルとナユユは正論をつかれてしまったのか、それぞれが

得意武器の構えを解いて、下におろした。


「うむ...わかれば、よろしい!お~~い、我が彼氏、コウ!キミの言っていた

食材はこれで合っているか?」


カノンが二人にニコッと微笑むと、コウのいる場所へ早足で駆けて行った。


「カノンさん...さっきの戦いでは、全然本気を出していなかったってわけか...」


「でしょうね...。私、あの技はかなりの自信がありましたのに、いとも簡単に

消し去られてしまいましたわ...」


「それを言うなら、私も同じだよ。あれだけのイカズチ・ボールを一瞬で

ナユユちゃんも魔法と一緒に消し去るんだもの...」


ナユユとミルの二人は、自分達が繰り出した魔法や技をまとめて消し去った

カノンの凄さに、冷や汗を掻いて感心と困惑が入り混じった表情をこぼして

しまうのだった。


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