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15話・俺の憧れの先輩


あれから俺は詠唱を何度も何度も繰り返し練習して、後日に行われた

追加試験には何とか合格する事ができた...。



そして、次の試験の課題である氷系とブースト系の内、クーナさんが

ブースト系を担当するとの事なので、俺はもうひとつの方の氷系を

覚える為、今図書室へ出向いている。


「う~ん...確か、ここら辺にあったと思うんだけど......」


俺が右に左にと目線を動かしながら、本棚の前を移動して目的の本を

探す。


「ん...あの本......?おお、あった、あった!あの本で間違いない!」


目的の本が俺の目線に映ると、そこへ足を動かし移動する。


「うん...これだ、これだ!んじゃ...早速、勉強するとしますか......」


「おっと...!?」


コウは見つけた本を取る為、手を伸ばしたその瞬間...誰かの手もその本を

取ろうと手を伸ばしており、コウの手がその手とコツンとぶつかった...。


「あ!?す、すいません!この本に目線がいってたせいで、そちらに

全く気づかなか――――あ!」


ぶつかってしまった手の人物へ謝ろうと、コウが目線を相手へ向けると......


「あああぁぁ――っ!?あ、あなたは俺達の先輩で、二年のトップエースの

『カノン・バイッシュ』さんっ!?」


そこにはこの学園で有名な人物...カノン先輩が立っており、自分の目の前に

その人物がいる事が信じられないと、俺は目を見開き驚いてしまう。


「ん...そうだけど...よく知っていた...な?」


コウの手と触れた手の持ち主...カノンが、不思議そうなハテナ顔をして、

首を傾げている。


「勿論、知っているに決まってるじゃないですか!二年生の中でもダントツで

群を抜いたトップエースで...戦う対戦相手を得意の氷技で華麗に叩きのめす

その姿...それはまさに白銀の女神の如しっ!!」


「ち、ちょっと...それ、少し褒め過ぎ...めっちゃ...照れる...」


興奮しながら手振り身振りで誉めちぎってくるコウに対し、カノンが

頬を赤く染めて、デヘヘ...と照れている。


「誉め過ぎじゃありませんよ!だって、カノン先輩の戦うお姿は

今思い出しても華麗で美しく、カッコ良さこの上ないんですから!」


戦っているカノン先輩の姿を思い出して、俺の心が興奮で冷めやまないでいた。


「うむ...それじゃ...私のファンである、キミの名前を聞いちゃおうっかな...」


誉められて満足いっぱいのドヤ顔をしているカノンが、自分のファンである

コウの素性を聞いてくる。


「あ、はい!おお、俺は『コウ・ラーディス』って言います!おおお、覚えて

くれたら、う、嬉しい...で、です!」


憧れのカノン先輩が俺の事を聞いてくるとは思わず、俺は興奮で動揺しまくり、

呂律を乱しながらも、必死に自分の自己紹介をカノン先輩へ伝えるのだった。


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